ただ動かすだけで良い!ランナーズ二ー改善の為の動的ストレッチ

投稿日:2018年12月7日 更新日:

ランナーズ二ー改善のための動的ストレッチアイキャッチ

ランナーの痛み

一言でランナーズニーと言っても膝のどの場所に痛みが出ているかによって問題が変わってくる。

膝の内側が痛かったり、または外側が痛かったり、後ろ側が痛かったりと実に様々である。

代表的なランナーズニーと言えば「腸脛靭帯炎」である。

これは大腿骨と腸脛靭帯と呼ばれる太ももの外側の靭帯が走るという動作によって擦れてしまい、膝の外側に痛みが出てしまうものだ。

その他にも鵞足炎による膝の内側の痛みや膝窩筋のトラブルによる膝の後ろの痛みなどじつにたくさんの症状がある。

そのようなマラソンなどでランナーズ二ーになってしまう人の共通点としては、股関節や足首の柔軟性が欠如している事が多い。

その事が原因で膝に負担がかり、痛みを呈してしまうようだ。

今回はそんなランナーズ二ーでお困りのランナーの為にランナーズ二ーを改善していく為の柔軟性を改善していく「動的ストレッチ」を解説していく。

※記事を読む時間が取れない方には以下の動画もオススメです。 動画の中ではランナーズニーでお困りの方向けの柔軟性改善エクササイズを柔YAWARAがご紹介しております。YouTubeでは柔YAWARAによく寄せられるお身体のトラブルについて、それを解消するためのエクササイズを定期的に紹介しておりますので、是非チャンネル登録もよろしくお願いします。

※柔軟性エクササイズ初級編はこちらの動画をご覧ください。

ランナーズ二ー改善の為の動的ストレッチを行う前にまず痛みの原因を特定する検査を!

まずは手当たり次第動的ストレッチを行うのではなく、どこが原因でランナーズ二ーになってしまっているのかを特定しなければならない。

原因が分からないまま動的ストレッチをしていても、ほとんど意味がないからだ。

ランナーズニーで痛みが出ている場合、膝に着目することも大事だ。

しかし、前述したとおり膝に負担をかけている原因を探す方が最優先なのである。

膝に負担をかける原因としては「股関節」や「足関節」の柔軟性の欠如が挙げられる。

もちろんその他の原因がある場合もあるが、まずはオーソドックスに膝関節だけでなく、「股関節」や「足関節」の検査も行っていくのがベストである。

※ランナーズ二ーの検査方法についてはこちらの記事にて詳しく解説しているので是非ご参考にしてください。

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※ランナーズニーで多い膝の外側の痛みである『腸脛靭帯炎』の検査方法にについてはこちらの記事をご覧ください。

※走ると膝の内側が痛くなってしまう『鵞足炎』についてはこちらの記事がご参考になります。

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ランナーズ二ーの痛みを改善する為の動的ストレッチを解説

ランナーズ二ーを改善していくにあたって「初級編」と「上級編」の動的ストレッチを解説していく。

ここで解説している『動的ストレッチ』はただ動かすだけで十分な効果が得られるので過度に行わないように注意していただきたい。

よくこのような方がいらっしゃる。

  • 柔軟やストレッチは痛いところまでやれば良く効く。
  • 他の人が自分より動くから、痛くてもそこまで動かさなければならい。

これらは間違った認識であり、一種の強迫観念であるのでその考えは今すぐ捨てた方が良い。

痛みが出ているということは膝の内部で「傷」があるという事だ。

『痛みを出す様な柔軟・ストレッチ』や『筋肉が突っ張ってしまう様な柔軟・ストレッチ』はかえって痛みをを悪化させてしまう原因となる。

その為、今回は解説していくランナーズ二ーを改善していく為の動的ストレッチは『痛みがない範囲』『筋肉が突っ張らない範囲』で行っていただきたい。

これらを踏まえてランナーズ二ーの痛みを改善する為の動的ストレッチを解説していく。

初級編では主にランナーズ二ーの痛みの改善の為に股関節や膝関節、足関節の各部位の柔軟性を改善していく動的ストレッチをお伝えしていく。

上級編では初級編で行った動的ストレッチよりも更に運動パフォーマンスを向上させる為の動的ストレッチとなる。

その為、強度の高い柔軟となるので初級編である程度痛みが軽減してから、上級編の動的ストレッチを行うようにしよう。

ランナーズニー改善の為の動的ストレッチ【初級編】

まずは股関節や膝関節、足関節の柔軟性を向上させ、ランナーズ二ーによる痛みを軽減していこう。

動的ストレッチ【初級編】を行う前に前述した検査を行って、問題点を明確にしてから行うとより効果的である。

※柔YAWARAが動画の中でランナーズニー改善のための動的ストレッチ【初級編】を解説しております。YouTubeでは柔YAWARAによく寄せられるお身体のトラブルについて、それを解消するためのエクササイズを定期的に紹介しておりますので、是非チャンネル登録もよろしくお願いします。

※柔軟性エクササイズ初級編はこちらの動画をご覧ください。

股関節の柔軟性改善動的ストレッチ【初級編】

目的

股関節から膝へ与える負担の軽減を目的に行う。原因特定検査の記事で股関節に硬さが出ている人は必ず行おう。

方法

  1. 立って行う。
  2. 手を広げて、肘を90°に曲げる。
  3. 肘をなるべく下げないように、膝頭を肘にタッチするように股関節を開いていく。

※10回行っていこう!

股関節の柔軟性改善

股関節の柔軟性改善

股関節の柔軟性改善

膝の柔軟性改善動的ストレッチ【初級編】

目的

膝自体の動きおよび柔軟性の改善を目的に行う。特に原因特定検査の記事で膝関節に硬さが出ている人は重点的に行おう。

方法

  1. うつ伏せで行う。
  2. 膝を90°に曲げる。
  3. 踵で綺麗な円を描くように膝を回していく。

※右回り、左回りそれぞれ10回ずつ行っていこう!

膝の柔軟性改善

膝の柔軟性改善

膝の柔軟性改善

足首の柔軟性改善動的ストレッチ【初級編】

目的

足関節から膝へ与える負担の軽減を目的に行う。原因特定検査の記事で足関節に硬さが出ている人は必ず行おう。

方法

  1. 片膝立ちの状態で行う。
  2. その状態でゆっくりと膝を前に出していく。
  3. なるべく足首が曲がるように膝を前に出していく。

※膝が内側に入らないようにまっすぐ出すことがポイントだ!10回行っていこう!

足首の柔軟性改善

足首の柔軟性改善

ランナーニー改善の為の動的ストレッチ【上級編】

上級編でも初級編と同様、痛みがない範囲で行う事が原則となる。

パフォーマンスを上げるために我慢して行う様な無謀なことは決してやらないように注意しよう!

※柔YAWARAが動画内にてランナーズ二ー改善のための動的ストレッチ【上級編】を解説しております。

股関節の柔軟性改善動的ストレッチ【上級編】

目的

  • 股関節から膝へ与える負担の軽減を目的に行う。
  • 股関節の柔軟性を更に改善して、走る動作のパフォーマンス向上を狙う。
  • 原因特定検査の記事で股関節に硬さが出ている人は必ず行おう。

方法

  1. 手を後ろ側に組んで立って行う。
  2. 立ったまま、股関節を外回し、内回しと交互に回していこう!
  3. 身体が左右にぶれないように気をつけて行おう。

※10回行っていこう!

股関節回し

股関節回し

股関節回し

下肢全体の柔軟性改善動的ストレッチ①

目的

  • 股関節や膝、足首、体幹の複合的な動きの柔軟性改善を目的に行う。
  • 複合的な動きを改善して、走る動作のパフォーマンス向上を狙う。

方法

  1. 片膝をついて、手を後ろで組む。
  2. 骨盤と膝を前に出しながら足首を曲げる。
  3. その状態で、体幹を立膝している側へ捻っていく。

※10回行っていこう!

連動性改善

連動性改善

連動性改善

下肢全体の柔軟性改善動的ストレッチ②

目的

  • 股関節や膝、足首、体幹の複合的な動きの柔軟性改善を目的に行う。
  • 複合的な動きを改善して、パフォーマンス向上を狙う。

方法

  1. 立った状態から足を一歩前に出す。
  2. 一歩前へ出した側へ身体を捻りながら手は上にあげよう!
  3. 反対側の手は足首に当てよう。
  4. 身体がブレないように気をつけよう!

※左右交互に10回行っていこう!

連動性改善

連動性改善

連動性改善

上記の体操をやっても中々改善しない方は是非一度当店にて施術を!

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※柔軟性が改善され、膝の痛みが改善してきたら、下肢の筋力強化および連動性を改善していくことがランナーズ二ーの改善の為に大切です。下肢の筋力強化および連動性改善エクササイズに関してはこちらの記事にて動画付きで解説しておりますのでぜひご覧ください。

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まとめ

今回はランナーズニー改善の為の動的ストレッチの方法について解説した。

POINT

  • まずは手当り次第動的ストレッチを行わず、何が膝に負担をかけているのか?その原因を検査することから始めよう!
  • 動的ストレッチは「痛み」や「筋肉のツッパリ感」を我慢して行うものではない。『痛くない範囲』『筋肉が突っ張らない範囲』で行っていこう!
  • 動的ストレッチ初級編は特に痛みが強い時に膝への負担を減らす目的で行おう!
  • 動的ストレッチ上級編は初級編で痛みが軽減してきた時に運動パフォーマンス向上目的に行っていこう!

マラソンは手軽に始める事ができるスポーツであるが故にトラブルが非常に多い。

特に30代、40代から始め、自分の身体の限界に気づかず練習を続けることによって痛みを引き起こしてしまう。

痛みが出てからではやはり改善までに時間がかかってしまうので注意したい。

もしランナーズ二ーになってしまっても、まずは何が膝へ負担をかけているのか?という原因を洗いざらい検査することからはじめよう。

そして上記のような動的ストレッチを行ないランナーズ二ーでの痛みを改善していただければ幸いだ。

長くマラソンを楽しむ為にも、まずは自分の身体の耐久性の限界を知り、しっかりケアを行っていくべきであることを覚えておいてほしい。

改訂:2019/06/10

長尾 龍男
この記事を書いた人 : 長尾 龍男

長野県長野市在住。2015年8月愛知県岡崎市にて整体院「柔YAWARA」を設立。2021年6月に長野県長野市にて『Seitai Zen繕』を設立した理学療法士。Zen繕にて関節のトラブル由来の肩こりや腰痛、膝の痛みのケアを提供しております。その傍、「理学療法士」として整形外科で培った知識を活かして、『障害の原因』や『予防方法』『身体のメンテナス・ケアのやり方』をこちらのメディアにてご紹介しております。僕の想いはただ一つ。【僕の技術によって皆様の「お身体」のトラブルが改善し、より良い状態になっていただく事。】 ※より詳しいプロフィールや僕の想いは運営者情報もご覧ください。

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