「最近おしりから太ももが痛いんだよね」の原因は腰にあった!

投稿日:2018年3月18日 更新日:

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腰痛

「いつの頃からか、立っているとおしりから太ももにかけて痛みが出てしまうんだよね」とおっしゃられる40代の方が多くお見えになる。

または「立っているとお尻から太ももの外側が痛くなってしまう。」「痺れたような感じが出てしまう。」という表現の方も非常に多い。

その様な症状の背景には、以前から腰に違和感があった。ひどい腰痛になったことが合った。腰のヘルニアと診断された。などがある。

つまり、何かしら腰にトラブルを抱えてしまっている方にこのような症状がでてしまうようだ。

果たしてそのおしりの痛みや太ももの痛みは何が原因で生じてしまうのだろうか?

今回はその様なおしりから太ももにかけての痛みや痺れの原因について詳しく解説していく。

※記事を読む時間が取れない方には以下の動画もオススメ。 動画の中ではおしりの痛みの原因について柔YAWARAが解説しております。YouTubeでは柔YAWARAによく寄せられるお身体のトラブルについて、それを解消するためのエクササイズを定期的に紹介しておりますので、是非チャンネル登録もよろしくお願いします。

おしりから太ももにかけて痛みが出る原因

前述した通り、おしりから太ももにかけて痛みの訴えをされる方の殆どは40代以降の方でかつ、腰にトラブルを抱えている方が多い。

おしりから太ももにかけてでる痛みやしびれの原因の殆どは、腰の関節のトラブルからくる関連痛と考えられる。

関連痛と言われてもピンと来ない人が多いだろう。

以下に腰の関節に関する関連痛について詳しく解説しているので是非御覧頂きたい。

腰の関節のトラブルによる関連痛とは?

腰の関連痛に関してはこのような面白い研究がされているようなのでご紹介する。

腰の関節に向かう脊髄神経後枝内側枝という神経に電気刺激を与えて、どのような痛みが出るか研究されている。

第1腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激を与えた場合は同じ高さの腰痛を引き起こす。

第1腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激

第2腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激を与えた場合は第1腰椎のときよりも広範囲の腰痛とお尻の痛みを引き起こす。

第2腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激

第3腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激を与えた場合は、同じ高さに腰痛とおしりから太ももにかけて痛みを引き起こす。

第3腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激

・第4腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激を与えた場合、第3腰椎の場合よりも広範囲の腰痛とおしりから太ももにかけて痛みを引き起こす。

第4腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激

・第5腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激を与えた場合は、広範囲の腰痛と広範囲のおしりから太ももにかけての痛みを引き起こす。

第5腰椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激

・第1仙椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激を与えた場合も第5腰椎の場合と同様に広範囲の腰痛と広範囲のおしりから太ももにかけての痛みを引き起こす。

 第1仙椎の脊髄神経後枝内側枝に刺激

上記の写真はおおよその関連痛の部位を示しているので、詳しくはこちらの文献をご覧ください。

参考:脊髄神経後枝内側枝の電気刺激 による腰椎椎間関節 性疼痛の分析

つまり、上記のような場所に腰の関節のトラブルが生じてしまうと腰痛だけでなく、お尻や太ももなどに痛みや違和感が出ることになる。

これがお尻や太ももに生じる痛みや違和感の正体となる。

ではなぜこの様な腰の関節にトラブルが生じてしまうのだろうか?

腰の関節にトラブルが生じる原因

まず腰の構造をご覧になって頂きたい。

こちらが腰の模型だ。

バツの部分が腰の関節となる。

椎間関節の痛み

実はある動作によって上記の腰骨の関節にトラブルをきたしてしまうのだ。

以下に腰の関節にトラブルを引き起こしてしまう動作について列挙する。

このような動作で痛みが出やすい

  • 長時間立っている時。
  • 長時間座っている時。
  • 腰を反らしたりする時。
  • 身体をひねった時。

このような動作の殆どが腰の関節に負担をかけてしまうのだ。

以下の写真が腰の骨の一部分をピックアップした模型となる。

写真は後ろから見た腰椎で腰の関節部分をお見せしている。

椎間関節

実は上記の動作によってこの関節部分に圧迫が生じ、傷がついてしまう。

椎間関節

特に腰椎椎間板ヘルニアなどで、椎間板がへたってしまっている方はこの関節部分に傷が付きやすくなる。

その為腰の関節にトラブルが生じやすくなるのだ。

そして、腰の関連痛と呼ばれるお尻や太ももにかけての痛みや違和感を呈してしまうという流れになる。

この様な腰の関節のトラブルを『椎間板が関節性腰痛』と呼ぶ。

これは軽度なら、腰痛程度しか引き起こさないのだが、重症化すると上記のような関連痛を招くことになるのだ。

つまり、おしりから太ももにかけての痛みや違和感などの関連痛が出ている人はあまり良い状態ではないのですぐにケアを行っていく事をオススメする。

※椎間関節性腰痛腰痛に関する情報はこちらの記事にて詳しく解説しておりますのでぜひ御参考にしてください。

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まとめ

今回はおしりから太ももにかけての痛みや痺れに関する原因について解説した。

POINT

  • 腰の関節に負担がかかるとおしりや太ももにトラブルが出る。
  • 腰の関節に負担がかかる原因としては、腰を反りすぎたり、立ち続けたりすることなどがある。

運動不足になりがちな40代の方はおしりや太ももの痛みを訴える事が非常に多い。

そして、その症状を放置してさらに悪化させてしまう人がいるのが事実だ。

症状が悪化してからでは、改善するまでに時間を要してしまうのを肝に命じておこう。

おしりや太ももに痛みが出てしまっている方はこの様なエクササイズで改善させていくことをオススメする。

※腰の関連痛から来るおしりの痛みの改善法はこちらの記事にてご紹介しております。

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もしひどいおしりから太ももにかけての痛みがある場合は早急に医療機関への受診をおすすめする。

殆どの場合が腰のヘルニアによる影響を受けているからだ。

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訂正:2020/05/20

長尾 龍男
この記事を書いた人 : 長尾 龍男

長野県長野市在住。2015年8月愛知県岡崎市にて整体院「柔YAWARA」を設立。2021年6月に長野県長野市にて『Seitai Zen繕』を設立した理学療法士。Zen繕にて関節のトラブル由来の肩こりや腰痛、膝の痛みのケアを提供しております。その傍、「理学療法士」として整形外科で培った知識を活かして、『障害の原因』や『予防方法』『身体のメンテナス・ケアのやり方』をこちらのメディアにてご紹介しております。僕の想いはただ一つ。【僕の技術によって皆様の「お身体」のトラブルが改善し、より良い状態になっていただく事。】 ※より詳しいプロフィールや僕の想いは運営者情報もご覧ください。

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