この記事をこのような方にオススメ
- ゴルフや野球で肘の内側が痛くなってしまう方。
- 日常生活で肘の内側が痛くなってしまう方。
- 肘の内側の痛みの原因が知りたい方。
肘の内側が痛くなってしまう方は非常に数多くいる。
肘の内側は上腕骨内側上顆と呼び、その痛みは上腕骨内側上顆炎という診断名がつけられる。
これはゴルフをされる方や野球の投手に多いことから「ゴルフ肘」もしくは「野球肘」と呼ばれる。
上腕骨内側上顆炎の原因は前腕の前面にあり、上腕骨内側上顆に付着する筋肉の使いすぎによるものがほとんどである。
今回は上腕骨内側上顆炎で痛みが出てしまう原因となる筋肉や骨の場所を詳しく解説していく。
関連動画:肘の内側の痛みの原因部位を徹底解説!
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ゴルフのスイングやラケットを振る時に肘に痛みはでないでしょうか? また物を持つ時やパソコンを使うときに肘が痛い場合はテニス肘やゴルフ肘が考えられます。 テニス肘やゴルフ肘はそれぞれ『上腕骨外側上顆炎』
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上腕骨内側上顆炎とはどのような症状なのか!?
上腕骨内側上顆炎とは文字通り、上腕骨の内側にある内側上顆に炎症が生じ痛みが出てしまう症状である。
その多くがゴルフや野球の投球にて発症することが多い。
ゴルフでは 無理なスイングやダフったりする事で、肘の内側つまり上腕骨内側上顆に負担がかかってしまい痛みを誘発してしまうことが多いそうだ。
また野球では投球の際、腕に頼りすぎて上腕骨内側上顆に負担をかけてしまい痛みを引き起こしてしまう。
その為、肘の内側の痛みの多くが『ゴルフ肘』や『野球肘』と呼ばれることが多い。
これは必ずしもゴルフや野球をしている人に限らず、一般の方でも発症する事がある。
その理由としては、スマートフォンの持ちすぎやデスクワークのやり過ぎにて上腕骨内側上顆に負担をかけてしまうからだ。
上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)の病態としては、
上腕骨内側上顆炎(以下内側上顆炎)の病態は円回内筋・橈側手根屈筋間の腱線維起始部おける腱の変性・微小断裂(angiofibroblastic tendinosis)であり、外側上顆炎と同様に腱付着部症(enthesopathy) とされている 。
引用:保存加療が無効であった上腕骨内側上顆炎に対して観血的治療を施行した 2 例
つまり、何かしらの影響で腕についている筋肉に微細な変性や断裂が生じて炎症を引き起こしているという事になる。
上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)と似たような症状として上腕骨外側上顆炎(テニス肘)がある。
これは上腕骨外側上顆つまり肘の外側が痛くなってしまう病気である。
上腕骨内側上顆炎の原因となる筋肉や骨の場所とは?
前述したようにゴルフなどで指や手首を動かす筋肉である円回内筋・橈側手根屈筋に負担をかける事によってそれらの筋肉が変性や微小断裂を起こしてしまうのが上腕骨内側上顆炎である。
それではその原因部位である上腕骨内側上顆や円回内筋、橈側手根屈筋などはどこにあるのだろうか?
痛みを出してしまう筋肉や骨の場所をまとめ、その筋肉の作用についても解説していく。
またこれらの筋肉の作用を知っていれば、それが自ずと上腕骨内側上顆炎の検査にもなり、原因部位を見つける為に非常に有効的になるので是非参考にしていただきたい。
円回内筋の場所と作用
円回内筋は前腕の近位半分に存在する筋肉である。
- 起始:上腕骨内側上顆、尺骨鈎状突起
- 停止:橈骨外側面
作用としては、前腕を内側に捻る『回内』と呼ばれる動作を行う。
長掌筋の場所と作用
長掌筋は前腕の真ん中辺りに存在する筋肉である。
- 起始:上腕骨内側上顆
- 停止:手掌腱膜
作用としては、手首の『屈曲』と呼ばれる動作や肘の屈曲補助的に行う。
橈側手根屈筋の場所と作用
橈側手根屈筋は長掌筋の隣に存在する筋肉である。
- 起始:上腕骨内側上顆
- 停止:第2中手骨底
作用としては、手首の『屈曲』や『橈屈』と呼ばれる動作や肘の屈曲補助的に行う。
尺側手根屈筋の場所と作用
尺側手根屈筋も長掌筋の隣に存在する筋肉である。
- 起始:上腕骨内側上顆、肘頭
- 停止:第5中手骨底、有鈎骨
作用としては、手首の『屈曲』や『尺屈』と呼ばれる動作や肘の屈曲補助的に行う。
浅指屈筋の場所と作用
浅指屈筋は前腕の内部で広範囲に存在する筋肉である。
- 起始:上腕骨内側上顆、尺骨鈎状突起、橈骨粗面の遠位
- 停止:第2−5中節骨底
作用としては、手首や手指の『屈曲』と呼ばれる動作や肘の屈曲補助的に行う。
上記以外にも上腕骨内側上顆炎に関わってくる筋肉はまだまだあるが代表的なものを今回は列挙した。
上腕骨内側上顆の場所
上腕骨内側上顆の場所は肘の内側にある骨が出っ張っている部分である。
上記の写真をご覧になって頂ければ分かると思うが、数多くの筋肉がその周囲に付着している。
その為、上腕骨内側上顆に付着している筋肉が、ゴルフなどで使いすぎてしまうと、オーバーユースを引き起こし痛みが出てしまうのだ。
上腕骨内側上顆炎を引き起こしてしまう原因とは?
上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)のメカニズムとしては
指や手首を動かす筋肉から肘を動かす筋肉にかけて疲労が蓄積されると、筋肉の付け根にある上腕骨内側上顆部(腱の部分)に過度な疲労が蓄積され、炎症を起こします。また上腕(肘から上の部分)から肘にかけて筋肉が疲労した場合にも、同じく筋肉の付け根にある上腕骨内側上顆部(腱の部分)を痛めてしまうことがあります。これがゴルフ肘の主なメカニズムになります。
ゴルフ肘
とされている。
つまり、過度な指や手首の使いすぎによって上腕骨内側上顆に付いている筋肉を酷使して痛めてしまう事になる。
このように過度な指や手首の使いすぎの方の特徴としては、体幹の動きが悪く回旋動作がうまく行えない方が非常に多い。
その為、ゴルフの場合では体幹の回旋が行えず手で打とうとしてしまう。
するとどうだろうか?
ゴルフのスイングのインパクトの時に前腕の回内という動作が過剰に起こってしまう。
すると、円回内筋が過剰に使用され終いには上腕骨内側上顆炎、つまりゴルフ肘が発症してしまうのだ。
現場での意見としても上腕骨内側上顆炎で一番多いトラブルが円回内筋によるものだ。
このような方は、
- まずは上腕骨内側上顆に生じている炎症を改善させる。
- 次に炎症が治まったら上腕骨内側上顆に負担がかからないように体幹の動きを改善させる。
- そして、ゴルフや野球などの競技をされている方はフォームを改善していく。
という順序立てて改善させていった方が良い。
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まとめ
今回は肘の内側が痛くなる『上腕骨内側上顆炎』の原因となる筋肉と骨の場所について解説しました。
上腕骨内側上顆炎は一度発症してしまうと非常に痛みが残存しやすい場所である。
日常的に手を使う為、中々安静を保つ事が出来ず修復がうまく促せない為だと考えられる。
しかし、適切に管理を行えば上腕骨内側上顆炎による炎症は終息する。
炎症が改善したら、次は体幹の動きの柔らかさを見直した方が良い。
なぜなら、動作の始まりは体幹であり、体幹が使えない場合は末端である肩や肘、手首に負担がかかってしまうからである。
上腕骨内側上顆炎になった場合はぜひ順序立てて改善を促していただきたい。