仕事のツールとして、今やパソコンやスマートフォン、タブレットが主流で使われている。
その関係でデスクワークをする時間がひと昔より多くなった人が多いようだ。
その弊害として、肩こりや腰痛、頭痛などの慢性的な疾患に悩まされる事が多くなった。
肩こりや腰痛は日本の自覚症状の中でも1位と2位を占めているほどだ。
そのような肩こりはパソコンやスマートフォンを直視する事が多くなった現代人の現代病とも言える。
直視している=肩こりを引き起こす原因とも言えるが、実はパソコンやスマートフォン、タブレットの使用しすぎによって、手が酷使されている。
その手の酷使も実は肩こりの原因の一つでもある。
手が肩こりとどんな関係があるのか?と思われる人が多いと思う。
しかし、身体の構造から見ても手からの影響は非常に多大だ。
今回はそのような手から生じる肩こりのメカニズムと手からくる肩こりを解消する為の『インナーマッスル』の強化方法を詳しく解説していく。
肩こりの原因
肩こりの原因は非常にたくさんのものがあると常々お伝えしている。
例えば、首のトラブルによるものや背中の関節のトラブルによるものなど様々だ。
一番オーソドックスな原因としては、やはり背中の関節や肋骨のトラブルに伴う僧帽筋などの筋肉のハリによる肩こりだ。
意外かもしれないが背中には交感神経があり、呼吸量の低下によって肋骨の関節にトラブルが生じ、背中の筋肉にハリが出てしまう。
※交感神経による肩こりや背中の痛みに関してはこちらの記事にて詳しく解説しておりますので是非ご覧ください!
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手が原因で生じる肩こりのメカニズム
上記ではオーソドックスな肩こりの原因について解説した。
冒頭でも解説した通り、実は手の影響からも『肩こり』は発生してしまう。
その主な原因としては、スマートフォンを持ちすぎている。キーボードやマウスを叩きすぎている。などの指の動作によって肩や首回りに負担をかけてしまう。
その手からくる肩こりのメカニズムの概要は以下の通りとなる。
- 指のインナーマッスルを使わない使い方で、腕が硬くなる。
- 腕が内側に固まる姿勢でいる事によって、肩甲骨が前に出てしまう。
- 肩甲骨が前に出る事によって、姿勢が悪くなる。
※もし日頃よりスマホを使いすぎているようでしたら、スマホの使いすぎによる肩こりが生じている可能性があります。そのチェック方法はこちらの記事を是非ご覧ください。
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これらについて以下に詳しく解説していく。
指の使い過ぎで腕が硬くなる。
人間の手というのは非常に複雑に作られている。
この図を見ていただければよく分かるように、たくさんの骨と筋肉で作られている。
指の筋肉は腕からくる「外在筋」と手の中にある「内在筋」に分けられる。
外在筋はこちらをご参考にしてください。
内在筋はこちらをご参考にしてください。
肩こりになってしまう原因としては、主にこの『外在筋』と呼ばれる腕からくる筋肉が問題を引き起こすことが多いのだ。
この外在筋が硬くなる要因としては指先しか使わなくなっていることや、スマートフォンを鷲掴みにしていたりする動作である。
この動作は手の内在筋であるインナーマッスルがうまく使えず、腕の外在筋ばかり使用してしまい、硬くなってしまうのだ。
硬くなった腕が肩甲骨を内側に寄せる
上記では手の内在筋が使えない為、腕にある外在筋が硬くなると解説したが、これがどう肩甲骨に影響を及ぼすのだろうか?
実は指先ばかり使っていたり、スマートフォンを鷲掴みにする動作を繰り返すと腕は内側に向きやすくなる。
またデスクワークでキーボードばかり叩いている人も同様だ。
腕が内側に向きやすくなるとどうなってしまうのか?
実際にやっていただければ分かるのだが、肩が前に飛び出してしまう。
つまり肩甲骨が前に出てしまうのだ。
肩甲骨が前に出ることよって不良姿勢になってしまう
肩甲骨が前に出てしまうと言う事は、必然と座っている時や立っている時の姿勢が悪くなってしまう。
そうなってしまうと、肩甲骨が首回りの筋肉を引っ張ってしまい肩こりを発生させてしまう原因となる。
その為、手からくる肩こりを解消するためには、手のインナーマッスルである内在筋と腕からくる外在筋のバランスを改善していかなければならない。
手からくる肩こりを解消する方法
前述に手からくる肩こりのメカニズムについて解説したが、どのように改善していくのがベストなのだろうか?
基本的な改善の為の考え方としては以下の通りである。
- 外在筋の柔軟性を出す。
- 内在筋をうまく使えるようにする。
- 日常生活での手の使い方を変え、負担を減らしていく。
これらの腕からくる肩こり改善方法について以下に詳しく解説する。
指の外在筋の柔軟性改善方法
前述した通り指の外在筋が硬くなると肩甲骨が前に出てしまい不慮姿勢になってしまう。
その為不良姿勢を引き起こさないようにする為に、硬くなった外在筋を柔らかくしていった方が良い。
腕の腕以外エクササイズ
- 肘を90°に曲げる。
- 手のひらを上に向ける。
- 手のひらを下に向ける。
- 交互に10回ずつ行う。
※無理のない範囲で行おう!
肘の曲げ伸ばしエクササイズ
- 肘を曲げる。
- 肘を伸ばす。
- 交互に10回ずつ行う。
※無理のない範囲で行おう!
指のインナーマッスルの強化方法
手の外在筋がたとえ柔らかくなったとしても、やはり指のインナーマッスルである内在筋が使えなければ、再び外在筋に負担をかけてしまう。
その為、手のインナーマッスルをしっかりと使えるようにしていった方が良いのだ。
指の内外転エクササイズ
- 指をパーに開く
- パーに開いた指を全てくっつける。
- 交互に10回ずつ行う。
※指は伸ばしたまま行おう!
手のインナーマッスルエクササイズ1
- 指を伸ばす。
- 指の付け根から曲げる
- 交互に10回ずつ行う。
※指の付け根以外は曲げないようにしよう!
手のインナーマッスルエクササイズ2
- 指をまっすぐ伸ばす。
- 指の第二関節を曲げる
- 指の付け根から曲げる。この時第1と第2関節は伸ばす。
- 指の第二関節を曲げる
- 指をまっすぐ伸ばす。
- 一連の動作を10往復する
※ゆっくりでいいのでしっかり行おう!
日常生活の工夫
日常生活での負担がやはり一番の肩こりの原因となってしまう。
文明の発展によって、指をたくさん使うようになった為、その使い方を見直さなければならない。
指先ばかり使わずにこのように指の付け根から動かすことが大事である。
スマホを持つ時は握らず、手のひらに置くというのも有効的だ。
※スマホ首も指からくる問題の一つです。こちらの記事内でも日常的に使っているスマートフォンの持ち方の例を挙げておりますので是非ご参考にしてください。
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まとめ
今回は手のインナーマッスルの機能不全による肩こりについて詳しく解説した。
- 現代人は手のインナーマッスルである手の内在筋を使わなくなっている。
- 手の外在筋を使いすぎると腕が硬くなってしまう。
- 腕が硬くなることによって肩甲骨が前に出てしまいう。そしてその不良姿勢により肩こりが発生してしまう。
文明が発達して世の中が便利になってきている反面、何かしらの弊害が生じているようだ。
その一つがやはり身体のトラブルではないだろうか?
スマートフォンを持つ事が悪いわけではない。
手の本来の機能や背中、肩周りの機能を使わなくなっている事がいけないのだ。
便利な世の中を楽しく長く生きる為にも、健康寿命を伸ばす努力が必要だ。
今回ご紹介した内容のように、手からも背中からも肩こりは発生してしまうので覚えておこう!