40歳以上の方必見!『腱板損傷』の特徴的な症状は動かす時の痛みだけではない!

投稿日:2021年7月9日 更新日:

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肩の痛み

この記事で分かること
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  • 腱板損傷の特徴的な5つの症状について
  • 腱板が損傷すると生じてしまう機能低下について

40歳を過ぎると肩を挙げる時に痛みが出てしまう方がチラホラ出てくる。

その多くが腱板に何かしら傷をつけ損傷していることが多い。

今回はそんな『腱板損傷』の特徴的な症状を5つ解説していく。

※長野市のSeitaiZen繕が動画内にて腱板損傷の詳しい症状について解説しております。読む時間が取れない方は是非ご覧下さい。

腱板損傷の特徴的な症状はこの5つ

  • 挙上障害
  • インピンジメント症候群
  • 動作時痛
  • ドロップアームサイン
  • 夜間痛

これらの症状について、腱板の機能を理解しておくと非常に分かりやすい。

そのため、腱板の機能を踏まえて特徴的な症状を解説していく。

腱板の最大の機能は肩甲骨と上腕骨を引き付ける役割

腱板、腱板というがそもそも腱板とは何のことをさすのだろうか?

実はこの4つの筋肉の共同の腱のことを指している。

『腱板』を構成する4つの筋肉

  • 棘上筋
  • 棘下筋
  • 小円筋
  • 肩甲下筋

棘上筋・棘下筋・小円筋

肩甲下筋

この4つの筋肉から構成される共同の腱が『腱板』である。

『腱板』は肩にとって非常に重要な筋肉である。

腱板は以下のような機能をしている。

『腱板』の機能

 

  • 肩を回旋させる
  • 「肩甲骨」に「上腕骨」を引きよせ、肩の安定性を作る。
  • 「三角筋」と呼ばれる筋肉と協同して肩を動かす。(フォースカップルと呼んでいる)

 

・肩の回旋

肩の回旋

・引き付ける作用

引き付ける作用

・フォースカップル

フォースカップル

特に『肩甲骨と上腕骨を引きよせる役割』があるという事を覚えておくだけで、腱板損傷の症状の約8割を理解したことになる。

そのため、ぜひ覚えておいてほしい。

また肩を動かすにおいて、まず『腱板』が機能しないと肩は動かせない。

なぜなら肩の骨の構造をみるとよく分かる。

肩甲骨の受け皿に対して、上腕骨が大きくなっている。

上腕骨頭と肩甲骨関節窩

つまり、非常に脱臼しやすい構造をとっているのでどこかで安定を作らないといけない。

その安定を作っている1つが『腱板』である。

腱板で上腕骨が安定する

これらを踏まえて腱板損傷で生じる5つの特徴的な書状を解説する。

腱板損傷の特徴的な症状を解説

前述した通り、腱板損傷の特徴的な症状には

  • 挙上障害
  • インピンジメント症候群
  • 動作時痛
  • ドロップアームサイン
  • 夜間痛

がある。

がしかし、例え腱板損傷があったとしても、肩が動く人は多い。

肩を挙げる動作の中で痛みを出してしまうのが『腱板損傷』であるという事を覚えておこう。

それを踏まえて、特徴的な症状の1つ目が『挙上障害』だ。

これは肩を挙げようとすると痛みが生じてしまい、挙げ切ってしまうと痛みが出なくなるという症状だ。

挙上障害

『挙上障害』の特徴としては、肘を伸ばして肩を挙げると痛みが強く出てしまう。

しかし、肘を曲げて肩を挙げると痛みが軽減する。

肘を曲げると肩の痛みが軽減する

といった特徴がある。

この特徴の理由としては、てこの原理を考えれば分かりやすい。

肘を伸ばすと腕の長さは長くなる。

その分だけ、肩にかかる力は大きくなる。

テコが長いので肩に負担がかかる

しかし、肘を曲げるとどうだろうか?

てこの長さが短くなり、肩への負担が軽減する。

テコが短いので負担がかからない

そのため、肘を曲げて肩を挙げると挙上障害が軽減するのだ。

次に特徴的な症状の2つ目は『インピンジメント症候群』である。

インピンジメント症候群とは、肩を挙げる動作の中で、80~120°付近で肩甲骨と上腕骨が衝突して痛みを出してしまう症状である。

painful arc sign

このインピンジメント症候群は腱板損傷を引き起こしてしまう原因の一つになる。

特徴的な症状の3つ目が『動作時痛』だ。

特に「肩を捻る動作」や「後ろに手を伸ばす動作」「挙げている方をさげる動作」で肩が痛むまたは力が抜けてしまうなどの症状を出すもである。

特徴的な症状の4つ目が『ドロップアームサイン』である。

これは肩を横から挙げて、90°の位置で保持できない状態のことをさす。

今紹介した「挙上障害」「インピンジメント症候群」「動作時痛」「ドロップアームサイン」の4つは前述した「肩甲骨と上腕骨を引きよせる」という腱板の機能を思い出していただければ理解しやすい。

これは非常に重要な作用となる。

肩を動かす際、実は腱板が肩甲骨と上腕骨を引きよせているので肩がスムーズに動いてくれる。

肩の動き

しかし、腱板が傷ついてこの引きよせる作用が弱くなってしまうと関節の運動軸がずれてしまう。

腱板が機能しないと軸が安定しない

その事によって、肩内部で肩甲骨と上腕骨が衝突し、痛みを引き起こす原因となってしまうのだ。

つまり腱板の機能が低下している状態で肩を挙げてしまうと、肩甲骨と上腕骨が引き寄せられないので、肩を挙げる時点で痛みを出す「挙上障害」が起きてしまう。

また90~100°付近でも肩が安定していないので『インピンジメント症候群』が生じてしまう。そして、腕も90°の位置で保持できないため、『ドロップアームサイン』が起きる。

さらには肩を下げる時も、肩甲骨と上腕骨が引き寄せられていないので、うでの重さに負けて痛みをだしてしまう『動作時痛』が発生する。

これらは同時に起きることもあるが損傷している腱板の場所によっても症状の出現が変わるので皆が皆、同じ症状を出すわけではない。

※腱板損傷の原因についてはこちらの記事にて詳しく書いておりますので是非ご参考にしてください。

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夜間痛の症状がある時点で腱板損傷はひどい段階だ!

前述した通り、腱板損傷が起きている状態で無理に動かしてしまうとさらに腱板を傷つけて悪化させてしまう。

その事によって、発生するのが特徴的な症状の4つ目である『夜間痛』だ。

夜間痛を簡単に説明すると以下の通りだ。

  • 肩の痛みで夜中目が覚めてしまう。
  • 肩の痛みで眠れない。

といった睡眠障害のことを指す。

なぜこのような夜間痛が起きるのかというと、腱板に傷ができることで、修復するために肩の内部に腫れが発生する。

その腫れの成分が肩の内圧を高くする。

つまり、肩の内部が今にもはじけそうなぐらいパンパンになっている水風船の状態になる。

夜間痛

その状態になると肩内部の圧力によって痛みが出現してしまうのだ。

夜間痛が発生してしまうと、肩をなるべく楽な肢位をとらなければ、眠ることが困難になる。そして睡眠障害まで引き起こしてしまう。

※安静方法:クッションを抱くなど

安静肢位横向き1

日本整形外科学会でも腱板断裂(腱板損傷)の症状についてこのように謳っている。

40歳以上の男性(男62%、女38%)、右肩に好発します。発症年齢のピークは60代です。

肩の運動障害・運動痛・夜間痛を訴えますが、夜間痛で睡眠がとれないことが受診する一番の理由です。

引用:日本整形外科学会 腱板断裂

つまり、腱板損傷は肩の痛みを主体とした症状であり、中高年の方がかかってしまうと日常生活がかなり困難になってしまうのだ。

※腱板損傷を改善するために絶対にやってはいけない3つのことについてこちらの記事にまとめました。腱板損傷を改善されたい方は是非ご覧下さい。

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『腱板損傷』の症状が出たら重症度についても知っておこう!

『腱板損傷』には損傷の程度によって重症度が分類されている。

『腱板損傷』の分類

 

  1. 不全断裂
  2. 完全断裂

 

『不全断裂』は20~30歳代の若い人に多い。

『完全断裂』は60歳以上でに多く、そのほとんどが加齢による劣化(腱板の変性)によって生じるものが多いとされている。

一般の方はこの二つの分類だけ覚えていれば大丈夫だ。

もう少し詳しく知りたい方の為に、小難しい分類も記載しておくので興味があればご覧下さい。

『腱板損傷不全断裂』の分類

 

  • 滑液包面の断裂(表面断裂)
  • 関節包面の断裂(深層断裂)
  • 腱内の断裂

 

不全断裂滑液包面断裂

不全断裂関節包断裂

不全断裂腱内断裂

『腱板損傷完全断裂』の分類

 

  • 小断裂:直径1cm未満
  • 中断裂:直径1cm以上3cm未満
  • 大断裂:直径3cm以上5cm未満
  • 広範囲断裂:直径5cm以上

 

完全断裂

参考文献:関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーション 上肢・体幹

腱板損傷の程度によっては、手術が適応となる場合があるので、肩の痛み強い場合は注意が必要だ。

※腱板損傷の改善方法に関してはこちらの記事にて詳しく解説しました。

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まとめ

今回は腱板損傷の特徴的な症状について解説した。

POINT

  • 腱板損傷になっても肩を動かせる人は多い。
  • 腱板損傷がおきると肩甲骨と上腕骨をひきよせる力が弱まる。
  • 引き寄せる力が弱まると「挙上障害」「インピンジメント症候群」「動作時痛」「ドロップアームサイン」が起きやすくなる。
  • 夜間痛が出現している時点で腱板損傷の程度はひどい。

このように腱板損傷や腱板断裂を引き起こしてしまうと肩があがる人は多いが、動作する際の痛みを伴ってしまう。

それは腱板の「肩甲骨と上腕骨を引き付ける」機能が低下してしまうからである。

さらには動作で生じた腱板や肩回りの傷がひどくなると、夜間痛と呼ばれる症状を引き起こし、睡眠障害まで伴う事がある。

つまり、夜間痛がある時点で腱板損傷の程度はひどいと考えたほうが賢明なので覚えておこう。

長尾 龍男
この記事を書いた人 : 長尾 龍男

長野県長野市在住。2015年8月愛知県岡崎市にて整体院「柔YAWARA」を設立。2021年6月に長野県長野市にて『Seitai Zen繕』を設立した理学療法士。Zen繕にて関節のトラブル由来の肩こりや腰痛、膝の痛みのケアを提供しております。その傍、「理学療法士」として整形外科で培った知識を活かして、『障害の原因』や『予防方法』『身体のメンテナス・ケアのやり方』をこちらのメディアにてご紹介しております。僕の想いはただ一つ。【僕の技術によって皆様の「お身体」のトラブルが改善し、より良い状態になっていただく事。】 ※より詳しいプロフィールや僕の想いは運営者情報もご覧ください。

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