この記事で分かる2つのこと
- 腱板損傷に伴い夜間痛が出ている時の寝方について
- 肩を安静に保つポジションについて
腱板損傷になって、多くの方が肩の痛みで夜眠れないという訴えをされる方がいる。
いわゆる「夜間痛」と呼ばれるものである。
この夜間痛はひどくなると、「睡眠障害」や「精神疾患」を引き起こしてしまう。
その状態に陥らないためにも、寝る時の姿勢を考えなければならない。
今回は腱板損傷に伴い、夜間痛が出て寝れない時の寝方について詳しく解説していく。
※Seitai Zen繕が動画内にて「腱板損傷に併発する夜間痛で眠れない時の寝方」について詳しく解説しておりますので是非ご覧下さい。
なぜ寝る時の姿勢を気を付けなければいけないのか?
腱板損傷を改善させるためには、『腱板の修復』が「腱板の破壊」を上回る必要がある。
腱板損傷の初期は痛みが強い時期、つまり炎症期は4週間ほど続く。
この時期は肩の安静が大切である。
※腱板損傷初期のの安静方法についてはこちらの記事に詳しくまとめておりますので是非ご参考にしてください。
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また寝る時はクッションを活用して、しっかり眠るようにすることが大切だ。(方法は後述する)
そうすることで、『腱板の修復』が「腱板の破壊」を上回り、腱板が改善していく。
実は睡眠時に肩へ多大な負担をかけて夜間痛を引き起こしている!?
POINT
- 適切な腕のポジションがとれないことによって、腱板に負担がかかり夜間痛を誘発している事が多い。
多くの方が勘違いしているのだが、寝れば肩の安静を保てているわけではない。
腕の位置を適切な場所に置かない限り、肩は休まることがないのだ。
自分の身体の知識を身につけて適切な安静方法を保つようにしなければ、腱板に負担がかかって改善するものも改善しません。
解剖学を覚えて、肩にかかる負担を理解しよう
ここで簡単な肩の解剖学をご紹介する。
腱板損傷が起きると肩の内部では、腱板が上腕骨からはがれている状態になっている。
修復するにつれてはがれた腱板が上腕骨にくっついていく。
軽度な腱板損傷の場合は修復期間がおよそ3か月と言われている。
寝ている時の不良姿勢が腱板に負担を与えれている
腱板が修復している3ヶ月は腱板を伸ばすようなストレスを与えてはいけない。
これは寝ている時も同じことが言える。
寝ている時に、腱板に伸びるストレスが加わる事で、腱板がはがれることで夜間痛となる。
言うまでもないが、人間は睡眠をとる事で身体の損傷した組織の修復を促している。
つまり、夜間痛で眠れないと腱板も修復もづらくなるのだ。
加えて、睡眠障害やうつ病などの精神疾患も併発してしまう。
そのため、腱板損傷になった時、クッションを使用して、しっかり寝られるようにする事は非常に大切なのである。
腱板損傷の夜間痛で眠れない時の適切な寝方について
皆様に質問がある。
肩の筋肉や靭帯が休ま腕のるポジションはどこだと分かるだろうか?
多くの方が手を横にぶら下げている位置、寝ている時は手が横にある位置だと答える。
しかし、これは間違えである。
実は肩を斜め45度にすこし挙げた位置が、休まる位置となる。
この位置は、上腕骨と肩甲骨がしっかり適合する位置であるため、筋肉や靭帯が休まりやすくなる。
逆に寝るときに手を真横に置くと腱板の前や上側が伸びやすくなるので注意が必要だ。
腱板損傷に伴う夜間痛で眠れない時の寝方①
肩に痛みを出さないためには腕を斜め45°少し前の位置に置いた方が良い。
この位置で手がお腹まで回旋する場合は、胸の上にクッション置き、それを抱くようにして寝る。
腱板損傷に伴う夜間痛で眠れない時の寝方②
手がお腹まで回旋しない場合は、肘の下に長めのクッションを置いて肘を伸ばした状態で寝る。
腱板損傷に伴う夜間痛で眠れない時の寝方③
仰向けで寝るのが困難な方は横向きで寝るのがおすすめだ。
この時痛い方の方を下にしてしまうと症状が悪化してしまうので、痛い方の肩を上にして寝るようにしよう。
先ほどと同様に手がお腹まで回旋する場合は腕が斜め45°少し前に出した位置でクッションを抱いて寝て下さい。
腱板損傷に伴う夜間痛で眠れない時の寝方④
手がお腹まで回旋しない場合は脇の下にクッションを挟んで寝てくだださい。
腱板損傷に伴う夜間痛で眠れない時の寝方⑤
仰向け及び横向きでも痛い場合は、背中にクッションを入れ、リクライニングした状態でクッションを抱いて寝るようにしよう。
※夜間痛を改善する体操に関してはこちらの記事を是非ご覧下さい。
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まとめ
今回は腱板損傷の夜間痛で寝れない時の最善の寝方を解説した。
まとめ
- 夜間痛で寝れない場合は肩を安静ポジションにおくようにする。
- 肩の安静ポジションは腕を斜め45°少し挙げた位置である。
- 肩の回旋ができる方はクッションを抱いて寝る。
- 肩の回旋ができない方は肘の下にクッションを置いて寝る。
- 仰向けや横向きでも痛い方は背中にクッションを置いてリクライニングして寝る。
身体の構造を理解していないが故に、肩をどう安静に保てばいいのかが分からないので、自然と腱板を伸ばし、夜間痛を悪化させて睡眠障害を引き起こしてしまう方がとても多い。
夜間痛を出づらくするために、クッションを活用して、うでを斜め45度少し挙げた位置にして安静を保つ事が賢明だ。
このように管理していけば、『腱板の修復』が「腱板の破壊」を上回り、腱板が回復しやすくなる。
それだけでなく、夜間痛による睡眠障害や精神疾患にかかるリスクも低くなるのでぜひ実践して欲しい。
※腱板損傷の改善方法に関してはこちらの記事をご覧になってください。
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