あまく見られがちな四十肩・五十肩の超恐ろしい『夜間痛』。激しい痛みで眠れないのがざら!解決はおはやめに!!

腱板損傷・四十肩

あまく見られがちな四十肩・五十肩の超恐ろしい『夜間痛』。激しい痛みで眠れないのがざら!解決はおはやめに!!

長尾 龍男

理学療法士歴15年。(整形外科勤務6年/整体院経営9年) シャイな子育ておじさん。 2017年健康ブログ開設/ブログ最高閲覧数50万。 2018年YouTubeチャンネル「柔YAWARA」開設/現在チャンネル登録者5万人/ 100万回再生動画あり。 文献の情報及び自身のリハビリ経験を元に、「膝の痛み」×「メンタルヘルス」について発信しております。

理学療法士 長尾
理学療法士 長尾

うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!肩が・・・・肩が・・・・

と言って、夜中起きられることはないでしょうか?

四十肩・五十肩になってしまうと、とても困ってしまうのが夜間痛です。

夜間痛というのは、夜中寝ていると肩に激痛が走ったり、鈍い痛みで起きてしまったりする症状のことを指します。

特に四十肩・五十肩になっている方がしたになると起きることが多いようです。

夜間痛のやっかいなところは、痛みで何度も起きてしまうところ。

理学療法士 長尾
理学療法士 長尾

そう、寝たいのに寝れないのです

人間の身体は、睡眠をとることによって回復させています。

しかし、その睡眠がとれないので、肩の痛みが改善しづらくなります。

さらには日中頭がポヤポヤして、集中力まで低下してしまうことがざらです。

そのため、四十肩・五十肩になってしまったら、

  • 夜間痛を予防する
  • 夜間痛を改善する

ことからはじめていかなければいけません。

そうしないと、肩の痛みでつらい状態に加えて、睡眠障害によって生活の質が低下してしまうからです。

そこで今回の記事では、甘く見られがちな四十肩・五十肩の恐ろしい夜間痛の原因と夜間痛になったらどうやって寝ればよいのか?について詳しく解説していきますのでぜひ最後までお付き合いください。

そもそも四十肩・五十肩になってしまうとなぜ夜間痛が起きてしまうのか?

なぜ四十肩・五十肩になると、つらい夜間痛が起きてしまうのでしょうか?

ほとんどの方は、四十肩・五十肩に対する認識が、ただ単に肩が動かなくなるだけと考えがちです。

そのため、実際に夜間痛になってしまうと・・・

理学療法士 長尾
理学療法士 長尾

えっ!なにこれ??めっちゃつらいんだけど・・・

という状態に陥ってしまいます。

夜間痛が起きて、肩を動かすと痛い状態がつづくと強い不安に駆られてしまいます。

そして、いろいろな事をやり、さらに症状を悪化させてしまう人が多いようです。

では、不安の源である夜間痛はなぜ起きてしまうのでしょうか?

文献によれば、

肩関節に続発する夜間痛は、炎症期では腱板や肩峰下滑液包に生じる浮腫や腫脹を起因し、また、拘縮期では肩峰下滑液包と腱板との境界部に生じる癒着や瘢痕組織を起因として発症すると考えられている。

夜間痛を合併した肩関節周囲炎の臨床的特徴

一般の方に簡単に解説すると、まず四十肩・五十肩いわゆる肩関節周囲炎には3つの時期が存在しております。

それが次の3つの時期です

  1. 炎症期(痙縮期):痛みがでてから2か月までの間
  2. 拘縮期(凍結期):痛みがでてから2~6か月までの間
  3. 緩解期:痛みがでてから6か月~12か月の間

特に炎症期と拘縮期に夜間痛が起きてしまいます。

また炎症期と拘縮期の夜間痛の原因は変わってくるそうです。

肩を正面できって、ミルフィーユのように分かりやすくざっくり分けると次のようになります。

  1. 皮膚
  2. 肩甲骨
  3. 肩峰下滑液包
  4. 腱板(筋肉の腱)
  5. 上腕骨

炎症期では第3層の肩峰下滑液包や第4層の腱板に、炎症が起きて腫れてしまうのが原因とされております。

また、拘縮期では第3層の肩峰下滑液包と第4層の腱板との間がくっついてしまうことが夜間痛原因とのことです。

特に拘縮期で夜間痛を伴っている人は、肩をひねる動きが著しく低下する傾向があります。

そして、肩甲骨を抑えた状態で、肘をわきにつけようとするとつかない外転拘縮がおきていることがほとんどです。

つまり炎症期は、腫れなどよって肩の内部が圧迫されてしまっているので夜間痛が起きやすくなります。

また拘縮期では肩の動きが制限されてしまっているので、夜中に肩が下になったり、不意な動きで夜間痛が発生してしまうのです。

夜間痛は寝方によって痛みを軽減することができる!

四十肩・五十肩の炎症期や拘縮期で発生する夜間痛は、寝方を工夫することによって、その痛みを軽減することが可能です。

具体的には次のようにクッションを活用していくことがおすすめです。

夜間痛の寝方

  • 仰向け:クッションを肘の下において、肩と肘をを高くして寝る
  • 横向き:痛い方を上にする。クッションを脇の下に挟んで、抱きかかえるように寝る

この2つの寝方が、非常にオーソドックスで夜間痛を軽減するための寝方となります。

もしこの2つの寝方でも痛みが強くて寝れない場合は、背中に大きめなクッションを当てて、リクライニングして寝ることがおすすめとなります。

横向き+クッション・仰向け+クッション・リクライニングのいずれかの方法で寝ていただくと、夜間痛による睡眠障害が解消しやすくなるのでぜひお試しください。

また、拘縮期の夜間痛の場合は寝方だけでなく、第3層の肩峰下滑液包と第4層の腱板との間がくっついてしまっている状態(癒着)を改善していくことが重要となります。

夜間痛解消のための癒着改善方法をはじめとした、四十肩・五十肩の全期間のリハビリ方法に関しては、以前こちらの記事に詳しくまとめました。はじめて四十肩・五十肩になってしまった方や、夜間痛がつらい方はぜひご覧ください。

超オススメ
【理学療法士監修】はじめて四十肩・五十肩なった人のためのリハビリパーフェクトガイド! - ZENLOG|60代以上の膝痛解決ブログ
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この有料記事を読むと得られるメリット 3つの時期がある四十肩・五十肩の改善方法が全てわかる。 四十肩・五十肩が原因で起きている夜間痛の改善方法と夜の寝方を知ることができる。 四十肩・五十肩で肩が動かな

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まとめ

今回は四十肩・五十肩の夜間痛について詳しく解説しました。

POINT

  • 四十肩・五十肩の夜間痛には炎症期に起きる夜間痛と拘縮期に起きる夜間痛がある
  • 炎症期の夜間痛は主に肩の内部の腫れが原因
  • 拘縮期の夜間痛は肩の内部の癒着が原因
  • 夜間痛軽減には、クッションを活用した寝方が最善となる

四十肩・五十肩は、ただ単に方が動かなくなるやつでしょ!と認識されがちです。

しかし、夜間痛という非常にやっかいな症状が起きてしまうとても恐ろしい病気となります。

ひとたび夜間痛が起きてしまうと、眠れないことによってさまざまな支障がでます。

最悪のケースはうつなどの精神疾患をきたししまう場合もあるのです。

そのため、四十肩・五十肩になってしまったら、まずは夜間痛を予防することから始めていくことが大切となりますので覚えておきましょう!

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