ドイツ生まれのビルケンシュトックのサンダル。
ドイツは日本よりも足病医学が進んでおり、2世紀以上前より履物に関してはシビアに考えられている。
この点は日本人も見習わなければならない。
日本人は先進国の中でも履物に関しては、ただのファッションとしか捉えておらず、足元から健康を作っていくという意識が非常に疎いようだ。
特に幼少期の履物に関してはシビアに考えなければならない。
何故なら、成長過程で足の形が決まるからである。
もちろん遺伝的な要素もあるが大半は成長過程で足の形は決まってしまう。
もし幼少期に足に合わないような履物を履いていたとすると足の成長は阻害され、日本人に多い扁平足を招いてしまう事がある。
この扁平足から膝や腰、肩などに負担がかかってしまい痛みが出やすい体になってしまうのだ。
それぐらい足の発育は大切なものである。
そんな足の発育にもよく、もし扁平足になってしまっても足の機能を高めてくれるのがビルケンシュトックだ。
ビルケンシュトックはその構造からその人本来の歩き方を引き出してくれ、歩きやすくしてくれる。
今回は足の機能を高めてくれるビルケンシュトックのつま先部分にあるトゥグリップという構造に着目して、歩きやすさを引き出す理由について解説していく。
※動画内にて柔YAWARAがビルケンシュトックのトゥグリップの機能について詳しく解説しております。
動画:ビルケンシュトックのトゥーグリプの機能がヤバイ!
ビルケンシュトックのトゥグリップの機能は足趾の機能を最適化してくれる
ビルケンシュトックのつま先部分にあるトゥグリップは前述したようにブレーキをかける(蹴り出す)時期に役に立つ構造である。
足趾がしっかり地面にかむことによって、前方への推進力に対してのブレーキをかけることができる。
以下のような実験をしていただきたい。
- 足趾を上に反らして、そのまま前方に倒れる。
- 足趾を地面にかんで、前方へ倒れる。
いかがだろうか?
足趾が地面に噛んでいないほうが前方に倒れて行くことが分かるだろうか?
逆に足趾が地面に噛んでいれば、前方への倒れることなく踏ん張ることができるのが分かるはずだ。
歩くときも同じである。
歩きやすさを出すために、前方への推進力を減少させ、反対側の足を良い位置へと出さなければならない。
そのためには、足趾がしっかり地面にかまなければならないのだ。
ビルケンシュトックのトゥグリップはその足趾を使いやすくするための構造となっている。
その為、ビルケンシュトックのヒールカップやアーチサポートで得られた推進力で前方へ進み、反対側の足を出すためにトゥグリップでブレーキをかけて歩くスピードをコントロールしているのである。
それがビルケンシュトックのつま先部分にあるトゥグリップの機能であり歩きやすさを引き出してくれる理由である。
※以前ビルケンシュトックの超絶機能についての概要をこちらの記事にてまとめたのでご参考までにご覧下さい。
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ビルケンシュトックを履く超絶効果!「身体が楽に動く」驚くべき機能とは? - ZENLOG|肩・膝・腰の痛み解決ブログ
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ビルケンシュトックの機能はまだまだたくさんある!
人の歩行は実は非常に複雑である。
机や椅子を思い浮かべていただきたい。
3本足もしくは4本足でやっと安定感が得られる。
しかし、人間は2本足で立っている。
これはとても高度なバランスを制御する機能が働く事によって、2本足で立てるのである。
当たり前のように立っているのだが、実はとてもすごいことなのである。
そして、さらにそこから2本足で歩けるというのは非常に複雑な制御機能が働いている。
人の歩きについて語ってしまうとこの記事だけでは書ききれないため、歩きの主要な3つの時期をご紹介しておく。
ビルケンシュトックはこの人間の歩きの主要な3つの時期に効果的に良い影響を与えてくれる構造となっているので簡単に解説していく。
踵をつく時期にヒールカップが機能する
踵をつく時期とは文字通り足を一歩踏み出し踵が接地する時期である。
この時期は
- 前方への推進力
- 体への衝撃を吸収する
という役割を担っている。
踵からしっかりつくことにより前方への推進力が生まれ、スムーズな歩きとなり、歩きやすくしてくれるのだ。
これがもしつま先から接地してしまうと後ろへの推進力が働くので、うまく歩くことが出来ず、すぐ疲れてしまうのだ。
片足立ちになる時期
踵を接地したら、次は片足立ちになる時期である。
この片足立ちになる時期は踵を接地して生まれた前方への推進力を上手く前方へ伝える時期である。
片足立ちになる時期に必要なのが『片足立ちの安定性』である。
片足立ちの安定性がなければ、前述したように、前方への推進力を上手く前方へ伝える事が不可能になる。
この安定性を向上させてくれるのが、ビルケンシュトックの土踏まずの部分にある『アーチサポート』の構造である。
このビルケンシュトックの構造によって、踵をついてからの推進力が左右に逃げずに前方へ伝えることができるのである。
その事によって、スムーズに前へ歩くことができ、あるきやすく感じるのだ。
※ビルケンシュトックのアーチサポートの構造についてはこちらの記事にて詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
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ビルケンシュトックは扁平足に良い!秘密はアーチサポートに隠されていた - ZENLOG|肩・膝・腰の痛み解決ブログ
オシャレで機能的なサンダルとして有名なのがビルケンシュトックのサンダルである。 種類も豊富であり、夏用のサンダルだけでなく、冬用や靴まである。 そんなビルケンシュトックのサンダルは非常に履きやすく、日
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ブレーキをかける(蹴り出す)時期
そして最後はブレーキをかける(蹴り出す)時期である。
これは先ほど解説したビルケンシュトックのトゥーグリップが大活躍する時期である。
踵をついて、片足立ちになる時期を経て前方へ移動した推進力を減少させる時期である。
もし前方への推進力が減少させることが出来なければ、反対側の足を出す時にとても非効率的な動きになってしまう。
それだけでなく、止まる時に多大な力が必要となるので運動効率的に悪くなってしまうのだ。
その為、つま先でブレーキをかける時期が必要になってくる。
前方への推進力が減少させる最大の立役者がトゥグリップであることを覚えておこう。
ビルケンシュトックのつま先のトゥグリップが歩きやすさを生み出す理由のまとめ
今回はビルケンシュトックのつま先部分のトゥグリップの構造がなぜ歩きやすさを引き出してくれるのか?その理由について詳しく解説していた。
今回はビルケンシュトックのつま先部分のトゥグリップの構造に着目して記事を書いたが、ビルケンシュトックの凄さはそれだけではない。
ビルケンシュトックに用いられている素材などもよく考えられている。
足から健康を提供したい!という想いが伝わってくる構造である。
巷ではオシャレサンダルだと認識されがちであるがその裏側には2世紀に渡る足の知識が詰め込まれているのだ。
その機能を発揮するためには、正しいサイズを選んで履くことが大切になる。
物の構造には理由がある。
その理由をしっかり理解した上で使用していくことも大事である。
足のトラブルだけでなく、身体にトラブルが生じている人はまずは足元から見直してみてはいかがだろうか?
ビルケンシュトックが絶対に役に立つはずだ。