頸のヘルニアだから肩がこるの。
そんなお客様の言葉をよく耳にする。
頸のヘルニアだから肩こりになるのか?
肩こりだから頸のヘルニアになってしまうのか?
まるで卵が先か、鶏が先かの問題である。
今回は頸椎椎間板ヘルニアどんな原因で発生し、どんな症状になるのか分かり易く解説していく。
まず頸の構造を知ろう!
頸はこのように出来ている。
7つの骨がある。
椎間板がある。
神経がある。
頚椎椎間板ヘルニアとは何なのか?
ヘルニアという言葉の意味がこちら。
ヘルニア(hernia)または脱腸(だっちょう)とは、体内の臓器などが、本来あるべき部位から「脱出・突出」した状態を指す。
出典:Wikipedia
ちなみに椎間板はまんじゅうみたいな構造だ。
これが上下の骨によって潰されてしまうと、中のあんが飛び出してしまう。
これが椎間板ヘルニアだ。
頸椎椎間板ヘルニアは頸で起きたヘルニアのことを指している。
とび出た椎間板が圧迫する場所によって症状が違う!
飛び出した椎間板によって圧迫されるのが神経だ。
圧迫される場所は大きく2つある。
・腕へ行く神経の枝(神経根)が圧迫される。
・身体の中心を通る神経(脊髄)が圧迫される。
神経の枝(神経根)に問題が生じたら
肩こり・首こり、背部の痛みや圧迫されている神経の枝(神経根)に関連している場所で、痛みやシビレ、筋力低下、感覚異常が起きる。
例:頚椎の5番と6番の間でヘルニアがあると親指あたりが異常な感覚(シビレなど)になる。
この神経の枝(神経根)が圧迫されることによるトラブルが多い。
脊髄に問題が生じたら
圧迫されている場所より下の腕や足に症状が出る。
① 力が入りづらいく、握りづらい。
② 細かい作業ができなくなる。
③ 歩く時のふらつきが出る。
④ 排泄機能に異常をきたす。
などがある。
これらの症状がでるようなら、すぐに病院への受診をおすすめする。
3つの肩こりの原因と解消法がこちら
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頚椎椎間板ヘルニアは何が原因で生じるのか?
多くは椎間板の退行変性に基づく線維輪断裂部からの髄核脱出である。
参考書:標準整形外科学 第9版 P439
上の文を簡単に説明すると
『年を重ねると椎間板も劣化して壊れ易くなる。そして壊れて中身が飛び出てしまったのが頚椎椎間板ヘルニアである!』となる。
現に30~50代に頚椎椎間板ヘルニアは多発するとされている。
頚椎椎間板ヘルニアよりも肩こりが先
私の臨床経験では頚椎椎間板ヘルニアよりも肩こりが先に生じていると感じる。
頚椎椎間板ヘルニアになったから肩こりが生じているのではなく、加齢 + もともとの肩こりによって頚椎への負担が増し、頚椎椎間板ヘルニアを助長していると思われる。(※あくまでも個人の臨床経験談なので参考までに。)
その為、頚椎椎間板ヘルニアを悪化させないために肩まわりのケアが非常に大切となる!
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まとめ
今回は頚椎椎間板ヘルニアについて簡単にまとめた。
・頚椎椎間板ヘルニアは椎間板の劣化が原因で生じる。
・頚椎椎間板ヘルニアで神経の枝(神経根)に触れると片方の腕にトラブルが生じる。
・頚椎椎間板ヘルニアで脊髄に触れるとそれよりも下の手足のトラブル・排尿障害などが生じる。
・慢性的な肩こりが首への負担を増加させている可能性もある。しっかり身体を動かして肩こりを解消しよう!
脳から身体へ司令を送るための重要な通り道である頸はとてももろくてトラブルが起きやすい。
肩こりから頸への負担がかかることがあるので気をつけて頂きたい。
症状が出る前にしっかり身体のメンテナンスを行っていこう!
訂正:2018/03/04