ヒールカップの機能アイキャッチ

足の痛み

【ビルケンシュトックの歩きやすさに迫る】踵に隠された機能とは⁉︎

長尾 龍男

理学療法士歴15年。(整形外科勤務6年/整体院経営9年) シャイな子育ておじさん。 2017年健康ブログ開設/ブログ最高閲覧数50万。 2018年YouTubeチャンネル「柔YAWARA」開設/現在チャンネル登録者5万人/ 100万回再生動画あり。 文献の情報及び自身のリハビリ経験を元に、「膝の痛み」×「メンタルヘルス」について発信しております。

季節を問わずにビルケンシュトックのサンダルや靴は多くの方々に愛され、履かれている。

なぜこんな多くの方にビルケンシュトックが履かれるのだろうか?

それは決して、高いファッション性だけでは無い。

ビルケンシュトックを履く事によって得られるその『歩きやすさ』が多くのファンを生んでいる。

なぜそこまでビルケンシュトックのサンダルや靴を履くと歩きやすいのか?

その理由の一つとしては踵にあるヒールカップの構造に隠されている。

今回はビルケンシュトックの踵部分にあるヒールカップに着目して、歩きやすさの秘密に迫ってみた。

動画:ビルケンシュトックのヒールカップの超絶機能とは?

※動画内にてビルケンシュトックの歩きやすさを生み出すヒールカップの機能について詳しく解説しております。

 
YouTubeビルケンシュトックのヒールカップ

ビルケンシュトックの『ヒールカップ』は衝撃吸収と推進力を生み出すから歩きやすい!

ヒールカップの機能

ビルケンシュトックを履く事によって得られる『歩きやすさ』の秘密はこの3つの構造にある。

  1. 踵部分のヒールカップ
  2. 土踏まずの部分のアーチサポート
  3. つま先部分のトゥーグリップ

今回は踵部分のヒールカップに着目して、歩きやすくなる理由について詳しく解説していく。

踵の構造がPOINT

※以前こちらの記事でビルケンシュトックの機能の概要について触れているので是非ご参考にしてください。

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ヒールカップによる衝撃吸収機能が歩きやすくしてくれる

実はビルケンシュトックのヒールカップの構造には、踵をついた時の衝撃を吸収してくれる秘密が隠されている。

ヒールカップの構造がPOINT

よくビルケンシュトックは固いからあまり履きたくないというご意見を頂くが、実はそれは誤解である。

固いからこそ、足が機能的に働くようになる。

足の踵には分厚い脂肪組織が存在する。

ビルケンシュトックのヒールカップはその脂肪組織を寄せ集める機能がある。

ヒールカップの機能で脂肪体が集まる

踵の脂肪組織が寄せ集まることによって、脂肪組織のクッション性がより増すのだ。

そのおかげで、踵をついた時の衝撃が緩衝される。

衝撃を吸収してくれる

もしビルケンシュトックが柔らかい素材であったならば、ヒールカップがあったとしても脂肪組織が寄せ集まりづらくなるはずである。

ビルケンシュトックのヒールカップ構造と固い素材のおかげで踵をついた時の衝撃が吸収され、歩きやすさが実現されるのだ。

ヒールカップによる前方への推進機能によって歩きやすくしてくれる

ビルケンシュトックのヒールカップの機能は踵をついた時の衝撃吸収だけではない。

ヒールカップにより、寄せ集まった脂肪組織により、前方への推進力を生み出してくれるのだ。

前方へ推進しやすくなる

ビルケンシュトックの固い素材のおかげで、踵をついた時の力がそのまま前方への推進力へと変換されやすくなっている。

もしこれが柔らかい素材であれば、踵をついた時の衝撃は吸収されるかもしれないが、前方への推進力は生み出されない。

つまり、非常に非効率的な歩きになってしまい、かえって疲れやすくなってしまうのだ。

ビルケンシュトックのヒールカップの構造と固い素材が踵をついた時の衝撃吸収と前方への推進力を生み出し快適な歩きやすさを引き出してくれている。

人間の歩きに重要な3つのフェーズ

ビルケンシュトックを履くと歩きやさを得られる秘密を知るためには人間の歩きについても知っておく必要がある。

人間の歩きの特徴はこの3つである。

歩く時の特徴➀踵を着く時期➁片足立ちになる時期③つま先でけり出す時期

先ほど説明したヒールカップは『踵を着く時期』に作用して歩きやすさを実現させている。

その他にもビルケンシュトックの構造によって歩きやすさが生まれているので歩くフェーズを確認しながら解説していく。

踵をつく時期で前方への推進を

踵をつく時期では、踵の構造上前方への推進力が生まれる。

前方への推進と衝撃吸収

これが仮につま先からの接地の場合、後ろへの推進力が働いてしまう。

その為、人間は歩く時に踵から足をつくのだ。

また踵の構造はとても素晴らしく、足をつけば、必ず衝撃が生まれる。

しかし、踵が回内(内側に倒れる動き)することによって、踵をついた時の衝撃が緩衝されるのだ。

  1. 前方への推進
  2. 踵をついた時の衝撃吸収

が踵をつく時期で大切な機能となる。

先ほど解説したビルケンシュトックのヒールカップはこの機能を最大限までに高めてくれる。

安定した片足立ちの時期が反対側の1歩を生む

踵をついたら、次は片足立ちになる時期だ。

この時期は反対側の足を前方に招かねばならない時期である。

また、踵をついた時の推進力を殺さずに前方にも推進し続けなければならない。

その為、この時期に必要とされているのは片足立ちになった時の『安定性』である。

ビルケンシュトックのアーチサポートの部分がこの片足立ちの機能を最大限に引き出してくれる構造となっている。

片足立ちの安定性

※この機能についてはこちらのアーチサポートの機能について詳しく書いた記事にて解説しておりますので是非ご参考にしてください。

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蹴り出す時期は前方に行き過ぎないようにブレーキをかける

蹴り出す時期はじつはブレーキをかける時期である。

多くの方が蹴り出せ、蹴り出せと言っているが、実は反対側の踵がつく時の衝撃を和らげる為に、指で前方に推進する力にブレーキをかけているのだ。

つま先でブレーキ

これが無ければ、推進力だけが増し、走りになってしまう。

また踵への衝撃も増す為、運動効率が非常に悪くなってしまうのだ。

ビルケンシュトックのトゥーグリップがこの蹴り出す(ブレーキをかける)時期を助けてくる役割がある。

ビルケンシュトックはどんなブランドかご紹介

ビルケンシュトックとはどのようなブランドかご存じだろうか?

以下にビルケンシュトックの公式サイトに書かれている事を引用する。

1774年以来、フットベッドの生みの親であるビルケンシュトックは、あらゆる状況において安心して着用出来る靴を生産することにより、お客様の生活をいかに快適で充実したものに出来るか、試行錯誤を続けてきました。 人権や環境への配慮を欠いた条件下で大量生産された、安価な製品が市場に氾濫する中でも、ビルケンシュトックは常に本物をお客様にお届けすることで、品質にこだわる方々へワンランク上の靴を提供し続けています。

引用:【ビルケンシュトック】公式オンラインショップ

ビルケンシュトックは約2世紀前にドイツで生まれたブランドである。

ドイツは日本よりも足の医学が発達しており、足への健康の意識が極めて高い国だ。

ビルケンシュトックは約2世紀もの間、足の医学に基づいた知識を生かした靴職人の技術が詰め込まれている商品である。

人間の足の構造と歩く時の機能を最大限に引き出してくれるのがビルケンシュトックの履物である。

そんじょそこらの廉価な履物とは一味も二味も違う製品であるのでオススメだ。

ビルケンシュトックの歩きやすさを引き出すヒールカップの機能についてのまとめ

今回はビルケンシュトックの踵部分にあるヒールカップの構造に着目して、ビルケンシュトックを履いた時の歩きやすさの秘密を解説した。

POINT

  • 人の歩きは「踵をつく時期」「片足立ちになる時期」「蹴り出す(ブレーキをかける)時期」の3つのフェーズがある。
  • ビルケンシュトックの踵部分のヒールカップは「踵をつく時期」の足の機能を高め歩きやすくしてくれる。
  • ビルケンシュトックのヒールカップは踵をついた時の『衝撃吸収』と『前方への推進力』を生み出してくれる素晴らしい構造である。

日本人に多いのは扁平足である。

一度扁平足になってしまうと足の構造上治すことは難しい。

このような扁平足を生み出すのはもちろん遺伝的な問題もあるのだが、多くは足への理解と認識不足が生み出してしまう。

先進国の中でも日本時は足への理解と知識が低く、靴選びをおざなりになっている。

足に合わない靴を履き続ける事は身体にとって拷問に近い行いだ。

ファッションは足元からというが、健康も足元から作られる。

その為、大事な足を守る為にもビルケンシュトックのような機能的な履物を選ばれてはいかがだろうか?

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