突然五十肩になった時の安静期間アイキャッチ

腱板損傷・四十肩

【質疑】急に五十肩に...どの程度安静にすれば?【応答】2か月は安静に保とう。

この記事で分かる3つの事

  1. 五十肩になった時の対処法について
  2. 五十肩になった時の安静期間について
  3. 五十肩になった時に仕事を休むかどうかについて

今回はYouTubeのコメントから頂いたご相談内容についてお応えしていく形でお話を進めていこうと思います。

先日コメント欄よりこのようなご相談がございました。以下の文は要約した内容となります。

  • 先日、急に肩の痛みが出て、五十肩と思い整形外科へ受診した。
  • レントンゲンを撮影して五十肩と診断される。
  • 腱板損傷の可能性も示唆して、MRIを撮れる整形外科に2ndオピニオンを受けようかと思っている。
  • 安静にする期間は「湿布や注射」だけの対応となるのか?
  • 仕事に関してはどうすれば良いのか?
  • どの程度まで安静にすれば良いのか?

出典:腱板損傷part3

と言ったご質問内容でした。

実際に診ていないので、なんとも言えない箇所もあるのですが、頂いたご質問から予想される事を理学療法士である私がわかる範囲でお応えしていきます。

あくまでも理学療法士である私の個人的な考えである為、この内容が五十肩の治療の全てではありません。

五十肩を改善させるための『一つの考え方』としてご参考にしていただければ幸いです。

※こちらの動画内でもこの五十肩や腱板損傷のご質問内容に関して柔YAWARAが詳しく解説しております。

まず五十肩の病態と症状について解説します

五十肩の病態と特徴

  • 病態:肩内部のどこかに炎症が生じている状態。
  • 症状:初期は痛みで肩が動かしくなり、治癒過程で肩が固まってしまう。

そもそも50肩というのは俗称で肩関節周囲炎という病名がつけられています。

文字通り肩のどこかの組織に損傷、つまり切り傷みたいな状態がおきてしまい炎症が起こっている状態です。

その為、痛めた初期は肩に痛みが非常に強く出てしまいます。

時間をかけて改善していきますが、その治癒過程にて肩の動きが固まってしまう事が多いです。

もちろん同じ肩の痛みで腱板(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の共同腱)と呼ばれる筋肉に傷がつくことで生じる『腱板損傷』というものも存在しております。

腱板損傷に関しては専門家による徒手検査やMRIなどの画像診断で精密に検査していかないと分かりません。

その為、少しでも腱板損傷ではないか?と不安なようでしたらMRIなどで精査された方が間違いなく良いです。

※四十肩や五十肩と腱板損傷の違いに関してはこちらの記事にて詳しく解説しておりますので是非ご参考にしてください。

四十肩・腱板損傷の比較アイキャッチ
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五十肩の『安静期間』は2か月を目安にしましょう。

五十肩の安静期間について

五十肩の安静期間、つまり肩の炎症が落ち着く期間については『2か月』を目安にしよう!

肩や腰、膝にかかわらず、何かしらの原因で身体の組織に傷ができ、炎症が起きてしまうとその炎症が落ち着くまでに『1~2ヶ月程度』かかってしまいます。

これは一般的な組織学的な考えなので個人差があります。

例えば、五十肩になった人が糖尿病や腎臓疾患、甲状腺機能低下症を合併している場合はさらに回復に時間がかかってしまいます。

また痛めた後、肩に負担をかけるようなことを続けていれば、肩内部に損傷が起きて回復に時間がかかってしまいます。

※組織の修復に関しては動画内の3分55秒の時点(リンク)をご覧になっていただければ分かりやすいと思います。組織を紙に見立てて説明しておりますのでぜひご参考にしてください。

五十肩の改善方法について

五十肩の改善方法

  • 痛みが強い時は安静。
  • 痛みが引いてきても無理をして動かさない。
  • 肩の可動域が回復してくるのは2~6ヶ月の時期である。

五十肩になった初期はやはり安静に保つ事が大切です。

ここでいう安静というのは=痛みが無い範囲で動かす。もしくは痛みがない範囲で使用していただくという意味です。

もちろんその期間に湿布や注射を選択されるドクターがいらっしゃると思うのでその際はドクターの判断に従ったほうが良いです。

やはり初期の注意点は、無理に動かしたり、ストレッチをやらないことです。

痛いからと言って無理に伸ばしたり、突っ張るところまで動かじたりする事は確実に悪化してしまう要因になるのでご注意ください。

また改善には個人差があります。

上記のような暴力的な管理をしていれば、改善までに時間がかかってしまいます。

その為、早ければ2か月過ぎてから肩の動きが良くなる人もいれば、6か月過ぎても肩の動きが改善しない人もいます。

その差が出てしまう原因としては、正しく管理しているのか、そうでないのかの違いです。

五十肩の症状が長引かないようにするためには、正しく管理していく事が大切となります。

※こちらの記事にて、四十肩や五十肩の全期間の改善方法を詳しく解説しておりますので、五十肩でお困りのようなら是非ご参考にしてください。

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質問:五十肩の影響で仕事には差し支えはでないか?

結論

五十肩の痛みがひどいなら痛みが出ない仕事内容に変更してもらうか、仕事自体を休むようにしよう。

四十肩や五十肩は比較的安易に考えられがちです。

ですが、「肩関節周囲炎」と呼ばれる列記とした病名がつけられる病気です。

肩の痛みで日常生活や仕事に差し支えが出てしまっている人が多いので、安易に考えてはいけません。

ご質問をいただいた方は介護職をされているようなので、仕事に差し支えないかどうかに関しては仕事内容によって変わってくきます。

ご質問者様に関しては、肩の痛みで利用者様にご迷惑をおかけしてしまう事が一番のリスクとなると考えられます。

肩の痛みが強いせいで利用者様の移乗(トランスファー)などが安全に行えない状態なら仕事内容を変更していただいた方が確実に良いです。

周囲の職員さんのご理解やご協力をはかり、痛みが出ない仕事内容に変更していった方が賢明です。

基本的には痛みが出ない仕事を行えるのなら、休まなくても良いと感じます。

もし移乗(トランスファー)などで肩の痛みが増悪してしまい、かつ仕事内容を変更できないのであれば、身体のことを考えて休養も視野に入れる必要はあるかとおもいます。

ただ、勤められている職場の環境にもよると思いますので、その点は自己判断にお任せします。

まとめ

今回はYouTubeのコメントから頂いた五十肩についてのご相談内容についてお応えしました。

POINT

  • 四十肩や五十肩の安静期間は基本痛みが落ち着き組織が修復してくる1〜2ヶ月程度。
  • 五十肩で肩の痛みが強い場合は、仕事には支障が出てしまう。その際は職場の方と相談して肩への負担が少ない仕事内容へ変更してもらうのが好ましい。

四十肩や五十肩はかかってしまうと非常に厄介です。

肩という場所は休ませようと思っていても、常日頃から使用してしまう部位なので。

その為四十肩や五十肩になってしまったら、注意深くケアを行っていかなければなりません。

きっと多くの方がこの方と同様に五十肩の痛みや対処方法などでお困りだと思います。

そのような方々にこの記事が少しでもご参考になれば幸いです。

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