腱板損傷安静アイキャッチ

腱板損傷・四十肩

適切に安静を保ててる?腱板損傷で痛い時はこれを使え!

この記事で分かること

  • 腱板損傷の初期の安静方法
  • スリング・アームホルダーの効果について

腱板損傷や腱板断裂になった時、肩が痛くてどうしたらよいのか分からない方が非常に多い。

その事により、無理なストレッチを加えたり、暴力的に動かしてしまう方がいる。

実は無理なストレッチや暴力的に動かすことは損傷した腱板をさらに傷つけてしまう行為となるので決して行ってはいけない。

では、腱板損傷や腱板断裂の初期はどうしたらよいのか?

それは適切に『安静』を保つ事だ。

今回は腱板損傷や腱板断裂の初期に行ったほうが良い安静方法について解説していく。

※SeitaiZen繕が腱板損傷初期の適切な安静方法について詳しく動画内にて解説しておりますので是非ご覧下さい。

腱板損傷や腱板断裂の初期の安静期間は約2~4週間

POINT

  1. 安静期間は2~4週間
  2. 4週間過ぎても肩に痛みが残っている人も安静が必要

安静を保つ期間は腱板損傷になってからおよそ2~4週間となる。

また4週間過ぎても痛みが続いている人も安静が必要だ。

その理由としては、腱板の修復がまだできておらず炎症状態が続いていると考えられるからである。

まず腱板はどのように修復していくのか?を簡単に解説

そもそも腱板というのは、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の共同の腱の事をさす。

棘上筋

棘下筋

小円筋

肩甲下筋

腱板

腱板損傷になってしまう原因としては

  • 加齢による腱板の劣化
  • 骨と骨がぶつかるインピンジメント

などによって発生する。

※腱板損傷になってしまう原因についてはこちらの記事にて詳しく解説しておりますので是非ご参考にしてください。

腱板損傷原因アイキャッチ
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腱板損傷の修復過程を模型で再現する。

簡単に説明すると、腱板損傷が生じた時は腱板が上腕骨からはがれている状態である。

腱板がはがれている

この損傷してはがれた腱板は、徐々に上腕骨にくっつくようにして改善していく。

腱板がくっついている

軽度な場合は腱板が上腕骨にくっつくのがおよそ3か月前後で改善してくると言われている。

※腱板損傷の治療期間については、こちらの記事にて詳しく解説しておりますのでぜひご参考にしてください。

腱板損傷の治療期間
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腱板という筋肉の腱と上腕骨という違う組織同士がくっつかなければならないので、治療期間がかかってしまう傾向だ。

参考までに

  • 肉離れなどの筋肉単独損傷ならば、2~4週間。
  • 靭帯損傷などの靭帯単独の損傷ならば6~8週間。

ではどのように改善させていくべきなのか?と言うと、冒頭でも解説した通り、痛みが出てから2~4週間は適切に安静を保たなければない。

安静に保つ事により自分の治癒力を促していかなければならないのだ。

つまり、こう考えていただきたい。

腱板の修復が腱板の破壊よりも上回っていれば、腱板が改善してくる。

逆に、腱板の破壊が腱板の修復よりも上回っていれば、腱板は傷ついていくことになる。

適切な安静については後程解説していく。

腱板損傷を治す為にはやってはいけないことを理解しよう!

腱板損傷で痛みがでてから、最初の4週間は比較的痛みが強い時期だ。

この痛みが強い時期に焦って、痛くても肩をめちゃくちゃ動かしてしまう方が非常に多い。

しかし、これは決してやってはいけない。

なぜなら、痛いのにもかかわらず我慢して肩を動かす行為は

『腱板の修復よりも腱板の破壊が上回ってしまう』

行為となるからだ。

その他にも

  • ストレッチ
  • 振り子運動などの牽引動作

も修復を妨げる行為となる。

理由としては、せっかく損傷した腱板が上腕骨にくっつこうとしているのにも関わらず、ストレッチや振り子運動で引き伸ばしてしまうとまた腱板がはがれてしまうからだ。

そのため、痛みが強い最初の4週間にストレッチや振り子運動、暴力的に動かすことは絶対にやってはいけません。

※こちらの記事で腱板損傷の初期で行ってはいけない事をまとめておりますので是非ご参考にしてください。

腱板損傷で絶対にやってはいけないストレッチアイキャッチ
腱板損傷で絶対にやってはいけない「ストレッチ」と「振り子体操」

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まねしてできる!腱板損傷初期の適切な安静方法を解説

適切な安静方法

  1. ポケットに手を入れる
  2. 服をつかむ
  3. 良い方の腕で支える
  4. スリング、アームホルダーを使用する

前述したことを踏まえて、適切に安静に保つ方法を解説していく。

まず損傷した腱板に負担をかけないためには腕の重さを軽減しなければならない。

うでの重さは体重の6%もある。

例えば体重が50kgならばうでの重さは3kgある事になる。

つまり、通常3kg前後の腕が重力にひっぱられて、ぶら下がっている。

その3kgの腕を肩の力だけで支えているのだ。

しかし、腱板が損傷してしまうと、腱板の機能である「肩甲骨と上腕骨を引き寄せる」作用が働かなくなる。

引き付ける作用

腱板が損傷してしまうと3kgのうでを肩の力だけで支えるのが困難になるのだ。

その状態を放置していれば、腱板に「破壊」の力が常に加わってしまう状態になる。

腱板に破壊の力が加わっていれば、治るものも治らなくなってしまう。

それを避けるために、適切な安静が大切になるのだ。

適切な安静方法➀

立っている時・座っている時共通

良い方の腕で腱板損傷側の腕を支える

腕を支える

効果:腕の重さを軽減を軽減し、肩への負担が減少する。

適切な安静方法➁

立っている時・座っている時共通

腱板損傷側の手をポケットに手を入れる。

ポケットに手を入れる

効果:腕の重さを軽減を軽減し、肩への負担が減少する。

適切な安静方法③

立っている時・座っている時共通

腱板損傷側の手で服をつかむ。

服をつかむ

効果:腕の重さを軽減を軽減し、肩への負担が減少する。

このようにする事で、肩への負担がかなり減少し、腱板が修復しやすい環境になる。

もし上記の事をやっても肩がつらいようなら、スリングやアームホルダーを使ってみて下さい。

スリングやアームホルダーを使用して安静を保つ

仰々しくなってしまうが、適切に安静を保つためにスリングやアームホルダーを使用することは大切である。

スリング・アームホルダーを使う

使用することで腕の重さが軽減され、肩への負担がかなり軽減する。

アームホルダー

使い方も非常に簡単で、スリングやアームホルダーを首にかけて、腕を通すだけである。

首掛け前

首掛け後ろ

強い固定力を求めたい時は、タスキ掛けにするのがオススメである。

タスキ掛け前

タスキ掛け後ろ

※注意点として、腱板尊書の痛みにより肩の内外旋が困難になっている場合は、タスキ掛けを行わないほうがよい。逆に窮屈感が生まれ、肩への負担が増してしまうからだ。

もちろん首掛けにおいても、首に負担がかかってしまうため、、固まらないように適宜首を回したり、体幹を回旋させたりして動かした方がよい。

使用するデメリットもあるが、それを差し引いてもスリングやアームホルダーを使用するとかなり肩への負担の減るので、適切な安静を保つために使用されるのがオススメだ。

※スリングやアームホルダーに関しては、当店のサポーター販売サイトにて販売しております。サイズや効果等でご不明な点がございましたら、お問い合わせください。

アームホルダー 『柔YAWARA』長野市SeitaiZen繕のサポーター販売サイト

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まとめ

今回は腱板損傷初期の安静方法について詳しく解説した。

POINT

  • 腱板損傷になってから4週間は炎症が強い時期なので安静が大切。
  • 安静を保つ方法として、服をつかむ・ポケットに手を入れるなどでうでの重さを軽減する。
  • 最適な方法としては、肩への負担を軽減させる為にスリングやアームホルダーを使用する。

何度も言うが腱板損傷になってから4週間は炎症が強い時期である。

そのため、服をつかんだり、スリングを使用して、腕の重さを軽減させ、安静を保つ事が大切だ。

そうすれば、『腱板の修復』が腱板の破壊よりも上回り、改善していくので覚えておこう。

※腱板損傷の改善方法に関してはぜひこちらの記事をご覧下さい。

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