こんにちは!理学療法士の長尾です。今回は変形性膝関節症による膝痛を改善するための負担のかからない筋トレ方法について解説していきます。
病院で変形性膝関節症と診断されると
「運動をしてください。」「筋肉をつけていきましょう。」
と言われると思います。
では、どこの筋肉をどのように鍛えたら、変形性膝関節症の改善に役に立つのでしょうか?一般の方には分からないことだと思います。結論からお伝えすると「内側広筋」と呼ばれる膝の内側の筋肉をまず鍛えていった方が良いです。
実は内側広筋が弱くなってしまうと変形性膝関節症を引き起こす原因となります。なぜなら、膝が伸びなくなってしまうからです。それだけ内側広筋は、膝にとって非常に大切なのです。
そこで今回の記事を見ていただくと以下の2つのことが分かります。
この記事を読むと分かること
- 膝の痛みを改善させるために内側広筋を鍛えなければいけない理由
- 膝に負担がかからないかつ痛みを改善するために効果的な内側広筋に鍛え方について
膝の痛みを解消するための超効果的でかつ膝に負担のかからない内側広筋の鍛え方について詳しく解説していきますので是非最後までお付き合いください。
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記事の内容はこちらの動画でも解説しておりますのでぜひご覧ください。
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膝に負担がかからない内側広筋の鍛え方➀
変形性膝関節症による膝の痛みを改善させるために、タオル潰して内側広筋を鍛えていきましょう!
そもそも、なぜ内側広筋を鍛えなければいけないのでしょうか?とても重要な事なのであわせて解説していきます。内側広筋を鍛える理由はとても簡単です。
膝が伸びて変形性膝関節症による痛みの改善につながるからです。そもそも変形性膝関節症が起きてしまう原因としては、「内側広筋」が細くなり膝が伸びなくなるからです。
内側広筋は膝を最後まで伸ばす働きがあります。しかし、加齢や運動不足になると内側広筋は細くなっていくのです。そして、膝が最後まで伸びなくなります。
膝が伸びなくなるとどうなるでしょうか?簡単に言えば、スクワットをした状態で歩くのと同じ状態になるのです。非常に膝に負担がかかることが予想できますよね?
実際に歩く能力を調べた文献でも、
変形性膝関節症の方で歩く時の痛みなどで30分以上歩けない方の多くが、膝が伸びない状態になっている
変形膝関節症患者における歩行能力(歩行時痛と歩行時間)と大腿四頭筋収縮時痛の関係
とされております。
つまり、膝が伸びなければ膝に大きな負担がかかり痛みを出してしまうのです。そのため内側広筋を鍛えて、膝がしっかりと伸びるようにしなければいけません。
しかし、ただやみくもに鍛えればよいというわけではありません。内側広筋を効果的に鍛えていくためには、しっかりとした手順を踏んでトレーニングをしなければいけないのです。
適切に鍛えれば、少ない回数でしっかりと 内側広筋を鍛えることができます。鍛えるためのPOINTを踏まえながら、トレーニング方法を解説していきます。
方法
まず一つ目の方法が、膝の下にタオルをいれて膝でタオルをつぶすだけです。
POINT
この時、2つのPOINTがございます。
POINT➀:股関節を軽く開いた状態で行う。
股関節を軽く開いた状態で行うと、内側広筋に刺激が入りやすくなります。
POINT➁:膝の内側にある内側広筋を触りながらタオルをつぶす。
内側広筋はお皿の上から太ももの下1/3あたりにある筋肉です。力をいれるとモコっと膨らむ筋肉になります。タオルをつぶした時、内側広筋が硬くなるのを確認しながら行うと効果的に鍛えることができるのです。
タオルをつぶすときに膝に痛みが出る方は、頑張ってつぶさないでください。
痛みを我慢して行えば行うほど、症状を悪化させてしまうので注意してください。
この2つのPOINTを踏まえて、タオルを1日10回つぶすだけで内側広筋が鍛えることができるので是非お試しください。
膝に負担がかからない内側広筋の鍛え方➁
変形性膝関節症による膝の痛みを改善させるために、足をくっつけて膝を伸ばして内側広筋を鍛えていきましょう!
このように行うと内転筋が活動して、内側広筋を効果的に鍛える事ができます。
文献によると
内側広筋の一部は太ももの内側にある内転筋についている。
広筋内転筋板から起始する内側広筋
との報告があります
そのため、足をくっつけて膝を伸ばして内側広筋を鍛えていきましょう。
方法
方法は非常に簡単です。足をくっつけた状態で膝をしっかりと伸ばしていきましょう。
もし膝同士がくっつかない方は、足だけくっついている状態でも問題ありません。
POINT
このトレーニングには、2つのPOINTがございます。
POINT➀:なるべく良い姿勢で座って行う。
骨盤が寝て丸まった姿勢では上手に鍛える事ができません。骨盤を立てて良い姿勢になりましょう。そして、鼻から息をすって口から息をはきながら膝を最後まで伸ばしてください。
POINT➁:膝を最後まで伸ばしきる。
内側広筋は膝を伸ばしきる時に一番活動する筋肉です。中途半端に伸ばしているだけでは、内側広筋が活動しません。そのため、最後までしっかりと膝を伸ばして内側広筋鍛えていきましょう。
トレーニングは痛みがないように行っていきましょう。
こちらのトレーニングで痛みが出る方は、難易度の低い「内側広筋の鍛え方➀」から行ってください。
2つのPOINTを踏まえて、1日10回行っていけば、内側広筋を効果的に鍛えることができます。
膝に負担がかからない内側広筋の鍛え方➂
変形性膝関節症による膝の痛みを改善させるために、うつ伏せで膝を伸ばして内側広筋を鍛えていきましょう!
文献によれば、
うつ伏せで膝を伸ばす運動は非常に効果的に内側広筋を鍛える事ができるとされております。
大腿四頭筋セッティングの肢位の違いが筋活動に及ぼす影響
そのため、うつ伏せで内側広筋をより強化していきましょう!
方法
方法はうつ伏せになっていただきます。そして、つま先を反らした状態で、膝を伸ばしていきましょう。
もしうつ伏せが苦しい方は胸の前にクッションを入れてください。
POINT
トレーニングには2つのPOINTがございます。
POINT➀:しっかりと膝をのばす
効果的に内側広筋を鍛えるためにも骨盤を起こさず、膝だけをのばすようにしてください。
POINT➁:呼吸に注意する
内側広筋を鍛えるためには呼吸がとても大切となります。方法としては、顎引いて鼻から息をすいます。そして、口から息をはきながら、膝を伸ばしていきましょう。
呼吸を意識するだけで、お腹に力が入り、骨盤が安定し、しっかりと膝が伸びるようになります。そして、内側広筋をより効果的に鍛える事ができるのです。
この2つのPOINTを踏まえて、うつ伏せで膝を伸ばしていく(1日10秒×3回)だけで内側広筋を効果的に鍛えることができます。そして変形性膝関節症による膝の痛みが改善しやすくなるので是非お試しください。
おまけ:【Q&A】筋トレをしていれば膝のサポーターを使わなくてもいいですか?
最後おまけに皆様からよくいただくご質問について回答していきます。
膝のサポーターをすると筋肉が落ちるという話を聞きました。筋トレをしているので膝のサポーターは使わなくても大丈夫ですか?
実は膝の筋トレをしていても、膝の痛みが落ち着くまでは膝のサポーターを使った方がよいです。逆に使わないと膝の筋肉が細くなってしまうからです。
非常に多くの方が膝のサポーターを使うと筋肉が落ちてしまうのではないか?と不安に思っています。実は膝の保護を怠ってしまうと、「膝への負担大」→「膝に腫れが起きる」→「腫れによって内側広筋が細くなる」という現象が起きてしまいます。つまり、筋トレの効果がなくなってしまうのです。
また膝の痛みがある時の最優先事項を考えると、負担の軽減が大切となります。そのため、膝を保護するために膝のサポーターも活用していきましょう。
まとめ
変形性膝関節症による膝痛を改善するための負担のかからない筋トレ方法について解説しました。
POINT
- 変形性膝関節症による膝痛解消のためには「内側広筋」を鍛えていく事が大切
- 内側広筋を鍛える時は、しっかりと膝を伸ばしきる意識で行おう!
- 筋トレだけでなく、膝のサポーターによって膝を保護することも大切
変形性膝関節症による膝の痛みを改善させるためには、まずは痛みがない範囲で内側広筋を鍛えていきましょう。内側広筋が強くなり、膝が伸びるようになると膝の痛みが解消されていきます。
また、膝の筋トレだけでなく、膝を保護することも重要です。保護をせずに膝に負担をかけ続けてしまえば、いかに筋トレをしたところで内側広筋は細くなってしまいます。
そのため、
- 筋力が落ちないように内側広筋を鍛えていく
- 日中は膝のサポーターで保護をする
これらが変形性膝関節症による膝の痛みを解消するために重要な事です。そのため、内側広筋の筋トレだけでなく膝のサポーターも活用していきましょう。
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