この記事で分かること
- 膝裏痛を引き起こす原因が分かる
- 「膝が伸びきらない」ことで膝裏が痛くなるメカニズムが分かる
- 足首のケガが膝裏の痛みを引き起こす理由が分かる
膝を曲げる時なぜか膝裏が痛くなってしまう事はないだろうか?
40代になると膝裏の痛みが悪化することが多くなる。
特に足首のケガをしたことがある方は膝裏に負担をかけやすくなっている。
今回は、膝裏にフォーカスして、膝裏痛を引き起こしてしまう2つのトラブルについて解説していく。
※長野市のSeitai Zen繕が膝裏痛が悪化してしまう2つのトラブル・原因を動画で詳しく解説しております。読む時間が取れない方はぜひ下の動画をご覧下さい。
膝裏痛を悪化させるトラブル➀:膝が伸びきっていない
膝裏痛を引き起こしてしまうトラブルの1つ目が「膝が伸びきっていない」からだ。
膝の裏側の痛みは腓腹筋と膝窩筋が原因で起きることが多い。
実は、膝が伸びきっていないと腓腹筋と膝窩筋を硬くしてしまう原因となる。
そのメカニズムを詳しく解説していく。
まず、膝が伸びきらなくなるのは『変形性膝関節症』になっている方や、『靭帯損傷』などの怪我をされた事がある人に起きやすい現象である。
変形性膝関節症というのは、年齢を重ねることによって、膝の骨が変形してしまう病気だ。
特に40歳を過ぎると内側広筋と呼ばれる筋肉が細くなっていく。
内側広筋は膝を伸ばしきるために必要な筋肉である。
この筋肉が細くなってしまうことによって、膝が伸びきらなくなる。
そして、変形性膝関節が進行していく。
その他にも、膝の靭帯損傷などの怪我で膝が伸びきらなくなる場合がある。
理由は、靭帯損傷を起こすと膝が腫れてしまうからだ。
膝が腫れると膝内部からの圧迫により、
内側広筋が強制的に脱力状態になる。
そして、どんどん細くなってしまうのだ。
また、腫れの成分によって膝の拘縮が発生する。
拘縮というのは膝の動きが硬くなっていくことである。
適切なリハビリや、時間経過で拘縮は改善されていく。
しかし、膝を伸ばしきる動きだけが改善されないままの方もいる。
次に膝が伸びきらないことと、膝裏痛がどのように関係しているのか?について説明していく。
膝が伸びきらなくなると膝裏痛の原因となる腓腹筋に負担がかかりやすくなる。
腓腹筋は膝を内側に入るのを制限する活動をする。
また、膝の構造的な問題で膝が伸びきらないと膝が内側に入りやすくなる。
つまり、膝が伸びきらないということは膝が内側に入りやすく、腓腹筋に負担をかけてしまうのだ。
腓腹筋に負担がかかることにより、膝裏に痛みを出してしまうのである。
軽度な変形性膝関節の方や、過去に膝の怪我をされたことがある方は膝裏に痛みを出しやすい場合があるので覚えておこう。
※膝裏痛になってしまう原因としては、筋肉以外のトラブルもあります。膝裏痛の3大原因についてこちらの記事にてまとめてありますのでぜひご参考にしてください。
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膝裏痛を悪化させるトラブル➁:足首のケガ
膝裏痛を引き起こしてしまうトラブルの2つ目が足首のケガである。
代表的なのが、足首の捻挫だ。
なぜ捻挫が膝裏痛に関わってくるのか?と不思議に思う方がいる。
実は、足首と膝は密接な関係があるのだ。
足首と膝の関係性について詳しく解説していく。
まず、足首の捻挫というのは、外側に足首を捻って前距腓靭帯を損傷してしまうものがほとんどである。
足首は構造上凹凸の組み合わせになっているので、非常に安定している場所である。
そのため、捻挫しても炎症が治れば痛みがなくなりやすい。
痛みがなくなったからという理由で、捻挫した後、足首の機能を回復させるためのリハビリを、何もせずに過ごす方が非常に多い。
しかし、何もせずに過ごすことが落とし穴となる。
捻挫をすると、足首全体が腫れてしまう。
腫れの成分は他の組織をくっつける働きがある。
この腫れが足首の外側ではなく、内くるぶしの後ろ側にある筋肉の腱をくっつけて硬くしてしまう。
筋肉が硬くなると、足首がしっかりと動かなくなる人が多い。
具体的にはつま先を上に上げる時にまっすぐあげることができず、外へ逃げてしまう動きになる。
つま先が外へ向いてしまうということは、膝窩筋が伸ばされやすい状況になってしまう。
膝窩筋の働きはつま先を内側に向ける動きだ。
足首の捻挫後、腫れによってうちくるぶしの後ろの筋肉が硬くなってしまうとつま先が外へ向きやすくなる。
つま先が外へ向くと膝窩筋に負担をかけ、膝裏に痛みを引き起こす原因となる。
また、足首の捻挫などの怪我をすると足首周辺の筋肉の機能が低下してしまう。
先述した通り、足首は骨自体が安定しているので捻挫をしても痛みが引きやすい。
しかし、足首の筋肉の機能は低下しているので腓骨筋などの機能も低下してしまう。
腓骨筋は足の裏までつながっていて、土踏まずを作っている筋肉だ。
捻挫後に適切なリハビリを行わないと、この土踏まずを支える筋肉が弱くなっていく。
そして長い年月をかけて土踏まずがなくなっていき、つま先が外へ向きやすくなる。
すると、先程説明した内くるぶしの後ろ側の筋肉である長母趾屈筋や後脛骨筋にも非常に負担がかかってしまう。
土踏まずがなくなることでつま先が外側へ向きやすくなる。
同時に長母趾屈筋や後脛骨筋に負担がかることでさらにつま先が外へ向いてしまう。
そして、間接的に膝窩筋にも負担がかかることで膝裏痛を引き起こす原因となるのだ。
足首の捻挫や、足首の骨折をしたことがある人は、膝裏痛を引き起こしやすくなっているので注意が必要である。
くれぐれも痛みが引いたからといってリハビリをサボらないようにしよう。
※膝裏痛の原因を特定する方法はこちらの記事にて詳しく解説しておりますのでぜひご参考にしてください。
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まとめ
今回は膝裏痛を引き起こしてしまうトラブルについて解説した。
まとめ
- 『変形性膝関節症』や『靱帯損傷』によって膝が伸びきらなくなると膝が伸びきらず腓腹筋が原因で膝裏痛が起きる
- 捻挫などで足首がしっかりと動かなくなるとつま先が外へ向き、膝裏痛みが出やすくなる
変形性膝関節症の方や膝の怪我をしたことがある方は内側広筋と呼ばれる膝の内側の筋肉が細くなってしまう。
細くなると膝が伸びきらなくなり、腓腹筋に負担をかけ膝裏痛を引き起こす。
足首の捻挫や骨折をされたことがある方は内くるぶしの後ろ側の筋肉が硬くなり、つま先が外側へ向きやすくなる。
また、土踏まずを支える筋肉も弱くなることで更につま先が外へ向いてしまう。
すると膝裏にある膝窩筋に負担がかかり、膝裏に痛みを引き起こしてしまうことが多いのだ。
このように膝だけでなく足首などの影響を強く受けて、膝裏痛を起こしてしまう場合があるので覚えておこう。
※マッサージやストレッチを行わず、低リスクで効果的な膝裏痛を解消する方法はこちらの記事にて詳しく解説しておりますのでぜひご覧下さい。
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