この記事で分かること
- 膝裏痛の3つの原因が分かる
- 膝窩筋と腓腹筋が原因で膝裏が痛くなるメカニズムが分かる
- 『膝に水がたまったる』『ベーカーのう腫』になりやすい理由が分かる
なぜ膝裏の痛みが起きてしまうのか?
膝の筋肉の「膝窩筋」と「腓腹筋」が原因で膝裏が痛くなることが多い。
実は、膝裏痛の原因は筋肉のトラブルだけではない。
今回は膝裏が痛くなってしまう3大原因について詳しく解説していく。
※長野市のSeitai Zen繕が膝裏痛の3大原因を動画で詳しく解説しております。読む時間が取れない方はぜひ下の動画をご覧下さい。
この記事の目次
膝裏痛には3つの原因がある
膝を曲げると膝裏が痛くなってしまう3つの原因には
- 膝に水がたまっているから
- 膝の筋肉のトラブルがおきているから
- ベーカーのう腫などによるトラブルが発生しているから
である。
これらの膝の裏が痛くなってしまう原因について、分かりやすく解説していく。
膝裏痛の原因➀:水が溜まっているから
膝を曲げると膝裏が痛くなってしまう1つ目の原因が「膝に水がたまっている」からだ。
“いつの間にか膝を曲げると膝の裏が痛くなっていた。”
“膝の内側に痛みが出るようになってから、膝を曲げると膝裏が圧迫されるようになった。”
など、膝の裏の痛みの症状についてたくさんの相談を頂く。
その原因の1つとして、「膝に水がたまっている」ことがあげられる。
「膝に水がたまっている」ことを理解するために、膝の構造について簡単に解説する。
関節というのは、関節包と呼ばれる袋で包まれている。
関節包があることによって、大腿骨と脛骨がつながっている。
関節包の中には「滑液」と呼ばれるネバネバとした液体で満たされている。
「滑液」は膝の軟骨に栄養を与え、関節の動きをスムーズにする役割がある。
また、膝周囲の筋肉や靭帯に傷がついてしまうと、「滑液」が関節の中で増えていく。
すると、まるで水風船の様に、滑液が関節の中にパンパンに充満する。
この事が、傷ついた関節を動かなくする為の生理的な働きとなる。
実は滑液が増えている状態を、一般的には「膝に水がたまっている」と呼ぶ。
では、なぜ膝に水がたまってしまうと膝の裏に痛みが出てしまうのか?
その秘密は、膝を横から見ると分かりやすい。
膝を横からみると関節包がお皿の上や膝の裏まで包んでいる。
膝の中にある滑液は膝のまえから後ろまで満たされている。
もし膝に水がたまったらどうなるのか?
先述したように、膝の関節はパンパンな状態になってしまう。
さらに、膝をまげると膝の前にある関節包の空間が狭くなる。
そのため、滑液は後ろへ移動してしまう。
つまり、だだでさえ膝がパンパンな状態にもかかわらず、滑液が前から後ろへ移動してしまうので、後ろ側の関節包が圧迫されてしまうのだ。
この事によって、膝の裏側に痛みが出る方もいる。
特に、膝に水がたまりやすい変形性膝関節症の方や、ケガなどで膝の靭帯を痛めている方は膝に水がたまっていることによって、膝を曲げた時の膝裏の痛みが出る傾向が強い。
※膝裏痛が悪化してしまうトラブルについてこちらの記事で詳しくまとめておりますので、膝裏痛の痛みでお困りの方はぜひご参考にしてください。
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膝裏痛の原因➁:膝窩筋と腓腹筋のトラブル
2つ目の原因が「筋肉のトラブル」が生じているからだ。
原因となる筋肉は膝窩筋と腓腹筋の2つである。
膝窩筋が原因による膝裏痛
膝窩筋は脛骨の内側から、大腿骨の外側に向かって走っている筋肉である。
膝窩筋がちぢむと、つま先を内側に向ける動きや膝を曲げる時に活動する。
膝は構造上、つま先が少し内側に入りながら、曲がっていく。
そのため、膝窩筋は膝の曲がりを補助してくれる重要な筋肉である。
ある文献によると、膝窩筋は膝を曲げてから120°まではちぢむ。
120°を超えると膝の構造上、大腿骨についている部分が伸びてしまう。
つまり膝窩筋が硬くなってしまうと、120°より膝を曲げる時に膝の裏側が痛くなってしまう原因となるのだ。
今回は簡単に膝窩筋が硬くなってしまう理由を紹介する。
膝窩筋が硬くなる理由①:膝が伸びきっていない
一つ目は膝が伸びきっていないからだ。
膝が軽く曲がった状態だと、膝は構造上少しだけつま先が外側に向く。
つまり、膝窩筋が伸びてしまっている状態になっているので硬くなりやすい。
(膝窩筋はつま先を内側に向ける動きでちぢむから)
膝窩筋が硬くなる理由➁:がに股
2つ目が「がに股」になっているからだ。
がに股になるとつま先は外側を向いてしまう。
つま先が外側に向いている状態は膝窩筋が伸ばされやすくなる。
常にちぢもうと力を入れ続けているので、膝窩筋が硬くなってしまうのだ。
軽度~重度の変形性膝関節症の方に、膝窩筋が原因で膝裏痛がおきやすいので覚えておこう。
腓腹筋が原因による膝裏痛
腓腹筋は、踵から大腿骨に付く筋肉だ。
腓腹筋の活動は足首を伸ばす動きや、膝を曲げる動きが代表的である。
構造上、腓腹筋は大腿骨の内側に付く部分が太くなっている。
その事によって、つま先を内側に入れる動きを制動する役割がある。
また、膝は少し内側に入って、軽いX脚になっているのが正常である。
腓腹筋の内側は、膝が内側に入り過ぎないように制動する役割もある。
実はこの腓腹筋の内側の部分が硬くなることで、膝の裏に痛みを出すことがあるのだ。
特に軽度な変形性膝関節症になっている方で非常に多い。
軽度な変形性膝関節症の方は膝が伸びきらなくなることで膝に痛みが出現する。
膝が伸びきらないと膝は内側に入りやすくなる。
先述したように、腓腹筋の内側は膝を内側に入るのを制動する筋肉だ。
その影響で正常では膝が曲がる時につま先が内側に向いて曲がるが、
腓腹筋が硬いことで、膝が正常に曲がらなくなるのだ。
なぜなら、硬くなった腓腹筋の内側が膝を曲げる時に生じる、つま先を内側に向ける動きを邪魔してしまうからだ。
そして、腓腹筋の内側自体も膝の骨に圧迫されるので、曲げた時に膝の裏側に痛みが出てしまう。
これは軽度な変形性膝関節症の方に非常に多く生じる問題なので覚えておこう。
※筋肉が原因による膝裏痛の原因については以前こちらの記事にて詳しく解説しましたので是非ご覧下さい。
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膝裏痛の原因➂:ベーカーのう腫があるから
3つ目の原因が「ベーカーのう腫」が生じているからだ。
膝には関節包以外にも滑液包と呼ばれる滑液を満たした袋がたくさん存在する。
「ベーカーのう腫」というのは、膝の裏の滑液包に過剰に水がたまる病気である。
症状としては、小さいベーカーのう腫であれば、膝を曲げた時の軽い圧迫感で済む。
“大きい”ベーカーのう腫だと膝の動き制限やひどい痛みにつながることがある。
ベーカーのう腫ができる原因としては、9割に変形性膝関節症やリウマチを合併されていることが多いそうだ。
つまり、慢性的に膝裏の滑液包に負担をかけている人にベーカーのう腫がおきやすいと言われている。
もし膝裏の痛みだけでなく、膝裏に“こぶ”のようなものがあったら、すぐに医療機関への受診をおすすめする。
ベーカーのう腫だけでなく、その他の腫瘍の可能性もあるからだ。
決して、接骨院や整体院などで対応しないように気を付けよう。
注射で滑液を抜くか、ひどい場合は手術でベーカーのう腫を取り除くのが最善となる場合が多いので覚えておこう。
※膝裏痛の原因を特定する方法はこちらの記事にて詳しく解説しておりますのでぜひご参考にしてください。
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まとめ
今回は膝裏痛の3大原因ついて詳しく解説した。
POINT
- 膝に水がたまっている人は膝裏で痛みが出やすい
- 膝窩筋はつま先が外へ向くと伸ばされやすく膝裏で痛みが出やすい
- 腓腹筋は膝が内側にはいると負担がかかり膝裏で痛みが出やすい
- ベーカーのう腫が生じる人は膝裏で痛みが出やすい
膝裏痛の原因となる筋肉は膝窩筋や腓腹筋と呼ばれる筋肉だ。
どれも変形性膝関節症が生じることによって、負担がかかってくる筋肉である。
これらの筋肉にトラブルが起き続けると膝に水がたまったり、ベーカーのう腫が出来てしまったりするので覚えておこう。