この記事を読むと分かること
- なぜ四十肩・五十肩になってしまうか
- 肩関節の構造が四十肩・五十肩を引き起こしてしまう理由について
- 体幹の硬さが四十肩・五十肩を発生させてしまうメカニズムについて
今の医療でも四十肩や五十肩になってしまう原因はわからないとされている。
だが原因なくして痛みが発生するわけはない。
原因不明とされている理由の一つが、『四十肩・五十肩になってしまう原因が多すぎる』からである。
しかし、現場に長くいると四十肩・五十肩の原因の傾向が見えてくる。
それが体幹の動きの悪さである。
その他にも、色々な原因があるが、今回の記事では主に体幹の動きの悪さにフォーカスして四十肩・五十肩になってしまう原因について解説していくので是非最後までお付き合いください。
関連動画:四十肩の2つの原因と3つの症状
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※初めて四十肩・五十肩になってしまった方に向けて、四十肩・五十肩の全期間のリハビリ方法についてこちらの記事にて詳しく解説しました。原因~治療期間、そしてどのようにリハビリを行って改善していけば良いのか?についてまとめております。理学療法士の知識および現場での経験を踏まえて制作した実践的な内容です。四十肩・五十肩でお困りの方はぜひこちらの記事をご参考にしてください。
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四十肩・五十肩の原因は不明!?いや違うただ単に原因が多すぎるだけ!
冒頭でもお伝えしたように、四十肩・五十肩の原因は不明とされている。
しかし、それはただ単に原因が多すぎることによって特定しづらいことが考えられる。
この世の中で原因不明とされているもの多くは『解明されていない』か、『原因が多すぎて特定できない』ものだからだ。
そもそも四十肩・五十肩は、俗称として慣れ親しまれている。
しかし正式名称は『肩関節周囲炎』だ。
これは診断名として付けられるので、列記とした病気である。
なぜ人は四十肩・五十肩になってしまうのだろうか?
理由としては、日常生活を送る上で、肩に負担をかけることが多いからだ。
理学療法士としての現場経験で最も多く訴えられる原因としては、『後ろにあるものを取ろうとして肩を痛めた。』である。
また、「犬に引っ張られて肩を痛めた。」「重いものを持とうとして、肩を痛めた」などの原因も多い。
つまり、日常生活という場で色々な物理的な刺激が肩に加わり、痛めてしまう事が予想される。
四十肩・五十肩の原因を肩の構造を踏まえて詳しく解説
四十肩・五十肩になってしまう原因について、肩の構造を踏まえて詳しく解説していく。
まず結論からお伝えすると、
上記について詳しく解説していく。
まずは肩の構造から見ていこう。
肩甲骨にはこのような靭帯があり上腕骨と連結されている。
※肩を正面から見た模型
※肩を後ろから見た模型
また肩関節の周りにはたくさんの筋肉がついている。
本来肩は、筋肉や関節が正常に働いて、下の画像のようにスムーズに動く。
しかし、加齢に伴う筋力低下や組織の劣化によって、肩自体が上手に動かなくなる。
すると、肩甲骨と上腕骨がぶつかってしまう。
肩の骨同士がぶつかる状態で、重いものを持ち上げたり、後ろにあるものに手を伸ばしてしまうと、関節が傷つけてしまうのだ。
その事によって、痛みを出してしまい、四十肩・五十肩などの関節の病気に進行していく。
肩だけではない!四十肩と五十肩の原因は体幹にもある!
実は肩の加齢的な変化だけでなく、体幹の動きも四十肩・五十肩の原因の一つとなる。
人間は当然ながら、身体の各部位を全て連動させて動いている
そのため、肩が痛くなった時には、他の部位にもトラブルが起きていないかをチェックしなければならない。
特に四十肩・五十肩になってしまう方は、背骨の動きが悪くなっていることが多い。
背骨の動きの悪さが、肩に負担をかけているといっても過言ではない。
これは肩の構造を紐解けば説明がつく。
一般的に言われているのは肩は180°動くとされている。
その内訳は肩関節で120°、体幹や肩甲骨の動きで60°とされている。
実際にやってみるとわかるのだが、背中を丸めた状態で肩をあげると背筋を伸ばした時よりも肩が動かない。
つまり、背骨の動きが悪くなると肩は動かなくなるのだ。
体幹が十分に動かない状態で無理に動かそうとすれば、おのずと肩に負担がかかる。
以上のことを簡単にまとめると、四十肩・五十肩になってしまう原因は
四十肩・五十肩の原因
- 肩の筋力低下や関節の劣化に伴う肩の動きの低下
- 背骨の動きが悪くなるによる肩へ負担の負担の増大
これが四十肩・五十肩いわゆる『肩関節周囲炎』の主な原因となる。
だがこれが決して全てではない。
中には糖尿病や腎疾患の影響で、肩に炎症が起こりやすく四十肩や五十肩を招いている人もいるからだ。
四十肩・五十肩が改善する期間は約1年だと思っておこう!
四十肩・五十肩に1度なってしまうと、改善するまでには約1年の時間を必要とする。
状態によっては、2年ほどかかるケースもある。
四十肩・五十肩の改善には3つのフェーズがある。
それが以下の通りだ。
四十肩・五十肩3つの時期
- 炎症期:痛みがとても強い時期。痛みがでてから約2か月間。
- 拘縮期:痛みが落ち着き、関節が硬くなる時期。痛みがでてから約2~6ヶ月の時期。
- 緩解期:動きが改善していく時期。痛みがでてから約6ヶ月~1年の時期。
特に拘縮期では肩が動かなくなることによって、焦りを感じてしまう方が多い。
そのことによって、暴力的に動かしたり、痛みがでるようなストレッチを行ってしまう。
その結果、四十肩・五十肩の治癒期間が長くなり、2年もの歳月がかかるケースに発展してしまうのだ。
もし数ヶ月経っても痛みが取れない。」という人は、リハビリの方法を見直した方が良い。
なぜなら、正しい方向に進めば、2か月過ぎたあたりから痛みが和らぎ、関節が動かなくなる。
そして、6ヶ月過ぎたあたりから、肩の動きが徐々に良くなってくるからだ。
つまり、「数ヶ月経っても痛みが取れない。」という人は、そもそものリハビリのやり方が間違っている可能性が非常に高い。
四十肩や五十肩の改善するためのリハビリは、しっかりと病態を認識した上で、時期に応じた適切なリハビリを行っていかなければならないので覚えておこう。
※もしはじめて四十肩・五十肩になってしまい、どのようにリハビリをおこなっていいか分からない方はこちらの記事をご参考にしてください。四十肩・五十肩の全期間のリハビリ方法を詳しくまとめてあります。改善のための手助けになりますので四十肩・五十肩でお悩みの方はぜひご覧ください。
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四十肩と五十肩の原因のまとめ
今回は四十肩や五十肩の原因について詳しく解説した。
POINT
- 四十肩や五十肩は『肩関節周囲炎』と診断される列記とした病気である。
- 原因としては、肩関節自体のトラブルと体幹の動きの低下によって、肩への負担増かしているから。
- 例外として、糖尿病や腎疾患などの内科的な問題によっても四十肩・五十肩が引き起こされることもある。
四十肩や五十肩になると、肩の痛みによっ睡眠障害を引き起こす事が多々ある。
それに加えて、肩が動かしにくくなることによって、日常生活動作が困難になってしまうので非常に厄介な病気だ。
四十肩・五十肩を改善させるためにも、まずはなぜおきてしまうのか?その原因を理解していく事が大切である。
そして、適切な時期に適切なリハビリを行っていくことが、四十肩・五十肩の最善の方法となるので覚えておこう。