理学療法士の長尾です。今回は足の親指が反れないと変形による膝の痛みが悪化してしまう理由について詳しく勉強していきましょう!
変形性膝関節症と診断された方には以下のような足の共通点がございます。
- 親指が反れない
- 外反母趾
- 扁平足
実は膝の痛みがある方の多くに、足のトラブルも併発しているのです。足のトラブルと膝の痛みは関係ないのでは?と思われる方が多いかもしれません。しかし、足のトラブルは膝の痛みと密接に関わっています。膝は「足首」と「股関節」の動きの影響を非常に受ける場所です。
例えば、「地面に足をついた状態で膝だけを曲げて下さい。」とお伝えすると、多くの方がスクワットの姿勢をとります。
しかし、この体勢は「膝だけ」を曲げていません。股関節と足首も曲がっている状態です。膝だけをまげると次のような姿勢になります。
足が地面についている状態では絶対に膝単独で動くことはありえません。かならず、股関節と足首も動くのです。つまり、膝は股関節と足首の影響を受けやすいとも言えます。
股関節と足から悪い影響を受けたら、膝に痛みが出てしまいます。反対に股関節と足からの影響を受けなければ、膝の痛みは出づらくなるのです。したがって、足と膝というのは非常に密接に関係しています。
そこで今回の記事を読んでいただくと以下のことが分かります。
この記事を読むと分かること
- 足の指が反れないことによって膝痛が悪化してしまう理由が理解できる
- 膝痛を改善するための足指の柔軟方法がわかる
足の親指の硬さが、変形による膝の痛みを悪化させてしまう理由と膝痛を改善するための方法について詳しく解説していきますので是非最後までお付き合いください。
こちらの記事は以下の参考文献をもとにつづっております。
【関連動画】親指が反れないと膝の痛みが悪化します
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足の親指が反れないと膝が痛くなる理由を詳しく解説
変形性膝関節症になると足の親指がそれないことで膝の痛みが出やすくなります。なぜなら、歩く時に上手くけり出せなくなり、膝に負担をかけてしまうからです。
まずは足の親指が反らないとどうなるのか?について解説していきます。
足の親指が反りは、歩行中のけり出す時に必要な動きです。
足の親指が反らないと実はうまくけり出すことができず、外側荷重になってしまいます。そして、膝に負担をかけてしまうのです。理由としては、歩く時に外側荷重になることで膝をO脚方向に誘導されてしまうからです。
そのため、変形による膝の痛みがでている方は、歩く時に膝の痛みがでてしまいます。
歩く時に親指が反れなくなってしまう原因は「長母指屈筋」の硬さと「つちふまず」の弱化
歩く時に足の親指が反れない原因の1つ目は「長母指屈筋」が硬いからです。長母指屈筋は親指から内くるぶしの後ろ側を通る筋肉となります。この筋肉が硬いままだと上手くけり出しができなくなるのです。
逆に変形による膝の痛みがでている方は「長母指屈筋」を柔らかくすることで正しけり出しができます。そして、膝の痛みが軽減します。
歩く時に足の親指が反れない原因の2つ目は、つちふまずの筋肉が弱くなっているからです。
通常けり出す時は、足のつちふまずが高くなって、親指側に体重が乗ります。しかし、けり出す時につちふまずが潰れてしまうと、けり出す時に指がにぎった形になってしまいます。
足の指を握りこんでしまうと、長母指屈筋が硬くなってしまうのです。結果、けり出しができなくなります。そのため、長母指屈筋が硬くならないように、つちまずを支える筋肉を鍛えていきましょう。
上手くけれないことによる膝痛の改善方法➀長母指屈筋の柔軟
まず歩く時に足の親指が反れない方は、長母指屈筋を柔らかくしていきましょう。しっかりと柔らかくすることで、親指が反れるようになります。
方法
- 軽くあぐらをかいた姿勢になる。
- 内くるぶしの少し上の方を軽く押さえる。
- 足首を上にあげた状態で、親指のつけ根から反らす。
- 20秒間反らす
親指を反らしすぎてしまうと、関節に負担がかかってしまい悪化を招いてしまいます。また、内くるぶしの後ろには神経や血管が通っているため、強く押さえすぎてしまうと痛みを出してしまう恐れがあるので注意が必要です。
上手くけれないことによる膝痛の改善方法②つちふまずの強化
次に歩く時足の親指が反れない方は、つちふまずを強化していきましょう。つちふまずの筋肉を強くすることで、長母指屈筋が硬くなりづらくなります。結果、親指が反りやすくなり、膝への負担が軽減するのです。
方法
- イスに座った状態でつま先を伸ばす。
- つま先を外側に動かす。
- 10回行おう
つちふまずの筋肉が弱いとだんだんとつま先が上に上がってきてしまいます。そのため、つま先を伸ばした状態で外側へ動かしていきましょう。
また、つちまずの筋肉が弱い方は。足の指の力を使って足首を動かそうとします。そのため、足の指の力を抜いた状態でつま先を外側へ動かすことが大切です。
上手くけれないことによる膝痛の改善方法➂サポーターで膝を保護する
そもそも歩く時に上手にけり出せない方は、慢性的に膝に負担がかかっている状態です。そのため、膝のサポーターを活用して、保護していく事も重要となります。なぜなら、けり出すたびに膝に負担がかかり、自然治癒を邪魔してしまうからです。
長母指屈筋の柔軟性はすぐには改善されません。つまり、慢性的な負担もすぐには解消されないのです。
柔軟性が改善される、やはりサポーターに頼ることが大切です。余計な負担さえかけなければ、自然治癒によって痛みも軽減していくからです。
まとめ
今回は足の親指が反れないと変形による膝の痛みが悪化してしまう理由について詳しく解説しました。
POINT
- 足の親指が反れないとけり出しが上手にできず、外側荷重になる
- 外側荷重になると膝がO脚傾向になり、痛みがでてしまう
- 改善のためには長母指屈筋の柔軟性とつちふまずの強化が大切だ
変形性膝関節症になっている方は、膝がしっかりと伸びなくなっています。そのため、外側荷重になり、膝に負担がかかってしまうのです。外側荷重による膝の負担を軽減させるためにも、長母指屈筋の柔軟性を改善していきましょう。
柔軟性が改善されれば、けり出しが上手にできるようになります。そして、膝の痛みが軽減していくのです。また、けり出しが上手にできるまでは膝のサポーターを活用して保護することも非常に大切なですので覚えておきましょう。
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