燕岳。
それは北アルプスにある2,763mあるお山。
日本二百名山及び新日本百名山に選ばれているお山。
北アルプスの女王と呼ばれるお山。
そして、自分が住んでいる長野市からたったの1時間半で到着するお山。
この物語はそんな燕岳を真っ青な顔をしながら登った男のお話です。
燕岳のコースタイム
コースタイム(参考)
- 中房・燕岳登山口~合戦小屋:3時間
- 合戦小屋~燕山荘:1時間
- 燕山荘~燕岳:30分
- 燕山荘~蛙岩:30分
燕岳までの標高差:約1,200m
登った時期:6月中旬
スタートは中房・燕岳登山口
登山開始は朝の6時。
仲良くしてくださっているご夫婦と中房温泉登山口から登り始めました。
燕岳は登山者に人気の山なのですぐに駐車場が埋まってしまいます。
そのため、夜に登山口付近の駐車場へ車を走らせ、車中泊をしました。
2年ぶりのアルプス。
それに加え、久しぶりの車中泊。
完全に勝手を忘れてしまっておりました。
寒さに怯えた僕は、超厚着をして寝た結果、汗だくで寝起きから脱水症状に近い状態に…
中々のバッドコンディションで登山が始まったのです。
気温は登山に最適な「寒くもなく」「暑くもない」気温でした。
さらには雲がお日様を遮ってくれていたおかげで、日差しの暑さもなくホントに登山にピッタリな最高の気候でした。
前日少し雨が降っていたのに加えて、朝露もあり、コイワカガミがとても綺麗でした。
こんな小さくてきれいなお花を見て歩くのも登山の醍醐味です。
合戦小屋で一休み
登山者の間で合戦小屋と言えば、「スイカ」!
残念ながら、まだ時期が早くスイカがありませんでしたが…
ちなみにこの段階で、一緒に登っていたご夫婦はエネルギー補給でパンをたべていました。
自分に関しては…
クライマーズハイに軽くかかっており、登り始めの頭の痛さやだるさが無くなっていたので、「全然余裕じゃん♪」と余裕をこいていました。
それに加えて、ろくに水分補給とエネルギー補給をしておりませんでした。
というか、なんだか食欲とかが無かったんですよね。
そう、これが地獄の始まりだという事に気づかず…
天空にそびえ立つ「燕山荘」に到着!
合戦小屋を出てから数十分。
天空にそびえ立つ「燕山荘」が見えてきました。
何度見ても、よくこんな高い所にあんな綺麗な山荘を作ったもんだと感心してしまいます。
一緒に行ったご夫婦。
いや~、健脚。
我々夫婦を気遣ってくれるし、ペースも良い配分なので、登るのがスムーズでした。
自分たちが遅すぎて、逆に疲れたんでは?と思うぐらいです。
そして、なぜか写真撮っている自分を笑う妻(笑)
いつの間にか頭の上にあった雲が目線の高さに。
燕山荘もあんなに近づいてきました。
槍ヶ岳もこんなに近くに見えています。
そして、燕山荘までのラストスパート!
燕山荘に到着!
写真をとるのを忘れてしまったのですが、この山荘、まじでめちゃくちゃ綺麗なんです。
お山の高級ホテルと自分は勝手に呼んでいます(笑)
それぐらい綺麗な山荘なので、ぜひ皆様も燕山荘に足を運んでみて下さい!
いざ!燕岳へ
出発した時は曇り空。
ところがどっこい、燕山荘に到着したらこの良い天気ですよ。
いつの間にか雲も足の下に。
写真スポットで妻をパシャリ。
なぞの像もパシャリ。
ついでにことりもパシャリ。
お富士もパシャリ。
写真撮影を満喫した後はゆっくり休憩を!と言いたいところですが、休憩すると燕岳へむかう人が増えてくるので、休まずいざ燕岳へ!
燕岳へむかう道中はホントに色々な岩があります。
イルカ岩
眼鏡岩
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いやいやいや、これ全部人が削ってつくったんじゃないの?と疑ってしまうぐらいです。
ですが、全部自然にできたものだそうです。
そして、いよいよ燕岳の山頂が見えてきたところで…
燕岳山頂踏破!がしかし、体調がががががが…
山頂付近に差し掛かるとなんだか人だかりが。
気になって行ってみるとなんと
ライチョウさんだ!!
今日は見れないものだと思っていましたが…
なんとサービス精神旺盛なライチョウさん。
そして、ビッグなサプライズを経て、山頂まで登りきる事が出来ました!
山頂から見る燕山荘。
一緒に行ったご夫婦に教えてもらった写真スポット。
最後はみんなで記念撮影。
ここでまた違うライチョウさんを見つけて撮影大会。
そしてこの写真をみて下さい!
いや、ライチョウみたいな同系色の服とズボンではなくて(苦笑)
なかなかいい写真を妻に撮ってもらったんですが、後で気づきました。
顔色が真っ青になっています(笑)
そうなんです、この時すでになんだか頭が痛かったんです…
この時はすこしズキズキとしている程度でしたが…
蛙岩までいってかえる
燕岳の山頂を満喫した後、燕山荘に戻って、ランチタイム!
エネルギー補給大事ですからね!
一緒に行った奥さんが作って下さったクッキーがめちゃくちゃ上手くて、身体にしみわたりました。
そして、最後に妻の希望だった蛙岩なるところへむかう事に!
はい…
ここまでが、僕のキラキラした燕岳登山物語でしたね。
この後、立ち上がったら、激しい頭痛に襲われ、景色を楽しむ余裕なんてありませんでした(苦笑)
因みに頭が痛すぎて、記憶になかったんですが、こんな景色を堪能していたらしいです!
高山病男子
また雷鳥見つけて少し元気になる高山病男子
これが蛙岩らしい
いや~、見返すとめちゃくちゃいい景色ですね。
自分に関しては完全に「高山病」でした(苦笑)
MSDマニュアル家庭版曰く高山病とは、
症状には、頭痛、疲労、吐き気や食欲不振、怒りっぽさなどがあり、より重症になると、息切れ、錯乱、そして昏睡などが現れます。
MSDマニュアル家庭版
頭痛・疲労・吐き気・合戦小屋での食欲不振、ほぼ当てはまっていますね。
「2年ぶりでも、燕岳なら余裕でしょ♪」と思っていた自分が恥ずかしい(苦笑)
見事に返り討ちにあいました。
下山中、水までなくなり、一緒に行ったご夫婦に恵んでいただきました。
天使の様に優しいご夫婦が一緒でホントに助かりました。
ご一緒でなかったら、ちょっとやばかったです(苦笑)
もう感謝しかありません。
終わりに
2年ぶりに北アルプスの女王「燕岳」を登って色々思い出しました。
登山は人生みたいなもの。
怠惰に過ごしていれば、その分お山は牙をむいてくる。
登山開始前までのコンディションの整え方。
自分のコンディション踏まえた、計画的な水分補給やエネルギー補給。
重い荷物にも耐えられる身体の強さ。
これは日々の積み重ねないと結果として現れません。
そう思うと今回の登山は「怠惰」な日々を過ごした結果だったかと反省。
その反面、一緒に行ったご夫婦と最高の景色を堪能できたことが救いでした。
パーティーで行ったので、楽しい思い出とまたチャレンジしたいなという気持ちになりました。
これもまた登山の醍醐味。
日々を怠惰に過ごすのはやめよう!
今度アルプスを登る時は色々と計画的にやろう!
そう思わせてくれた楽しい山行でした。
まだ行ったことのない方、是非一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
きっと北アルプスの女王はあなたに最高の思い出を与えてくれると思いますよ。