腱板損傷で絶対にやってはいけないストレッチアイキャッチ

腱板損傷・四十肩

腱板損傷で絶対にやってはいけない「ストレッチ」と「振り子体操」

この記事を読むと分かること

  • 腱板損傷に対してなぜストレッチはやってはいけないのか?
  • 腱板損傷に対してなぜ振り子運動はやってはいけないのか?
  • 腱板損傷に対してなぜ暴力的に動かしてはいけないのか?

腱板損傷は野球などを行っている若い方や40歳以降の方に多い病気である。

ある日突然、肩は動くけれども痛くなってしまった。

腕に力が入りづらくなったなどの症状で気づくことが多いです。

そんな腱板損傷に対して、多くの方が痛みを改善するためにストレッチや腕を牽引するような振り子運動を行っている。

しかし、ストレッチや振り子運動は損傷した腱板に負担をかけ、症状を悪化させてしまうのだ。

人の身体は負担をかけなければ自然に修復していく。

修復を促すためにも、まずは『やってはいけない』事を理解することが大切だ。

今回の記事では腱板損傷に対して絶対にやってはいけない事について詳しく解説していく。

動画:腱板損傷の初期に絶対にやってはいけない3つの事!

※長野市のSeitai Zen繕が動画にて『腱板損傷で絶対にやってはいけない3つの事』について詳しく解説しております。記事を読む時間がない方は是非ご参考にしてください。

※腱板損傷の初期はストレッチや筋トレを行うよりもまず安静が大切!肩の安静にはアームホルダーが非常にお役に立ちますのでぜひご参考にしてください。

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まずは腱板についての理解を深めよう!

ポイント

腱板の最大の機能は『肩甲骨と上腕骨を引き付ける作用』

絶対に『やってはいけない事』について知る前に、腱板損傷の状態を知っているだけで、理解しやすくなるので、まずは腱板の構造と機能について解説していく。

腱板はこの4つの筋肉の共同腱のことを指している。

棘上筋・棘下筋・小円筋

腱板

肩甲下筋

腱板

腱板を外から見た写真

腱板の4つの筋肉の作用には肩の「回旋」があるが、

最大の機能は『肩甲骨と上腕骨を引き付ける作用』である。

引き付ける作用

この作用さえ知っていれば、『腱板損傷』がどのような状態なのかが分かる。

腱板損傷の状態は以下の通りだ

  • 肩の回旋ができない。
  • 肩甲骨と上腕骨を引き付ける作用が弱まるので肩が不安定になる。

人の身体はどのように修復するのかも知っておこう!

ポイント

  1. 傷ついた組織は重なり合って修復する。
  2. 修復中の組織に負担をかければ、再び損傷する。

人が傷をおった時どのように回復するのかをご存じだろうか?

これも知っているだけで腱板損傷の時にやってはいけない事が理解しやすくなるので簡単に説明していく。

実際は少し違いますが、人が傷ついた後の修復について簡単に説明すると

この紙を人間の組織と仮定する。

紙を人の組織と仮定する

損傷するとこのように破れてしまう。

ストレッチで組織が壊れる

このように重なり合って修復される。

組織の修復

これは腱板損傷でも似たようなことが起きると考えて下さい。

つまり『腱板を修復させる』ためには損傷している場所に負担をかけないことが非常に大切になる。

『破壊<修復』の関係に持っていく事が重要だ。

そうすれば、人間の自己修復機能が働き、改善していく。

『破壊<修復』のメカニズムを大前提に考えなければいけない。

腱板損傷の時に『ストレッチ』はやってはいけない。

ポイント

腱板損傷の時に「ストレッチ」を行うと損傷している腱板が悪化する。

まずは腱板損傷の時にやってはいけないのが『ストレッチ』だ。

多くの方がストレッチを行うと「伸びて気持ちいい」「伸ばすとやわらかくなる」と考えられている。

しかし、これは大間違いだ。

「ストレッチ」いう英語の意味は「ひっぱる事、引き延ばす事」である。

例えば、ささみ肉に包丁をいれたとしよう。

それをひっぱったらどうなるだろうか?

ちぎれてしまう事が想像できただろうか?

もっと理解を深めるために、紙を使用して説明する。

紙を『腱板』だと仮定する。

腱板損傷というのはこの紙が破れている状態だ。

損傷した腱板

その紙にストレッチを加えるとどうなるだろうか?

腱板に対するストレッチで損傷

破れるのは言うまでもない。

そして、腱板が修復したとしてもまたストレッチを行えば、修復中の腱板は弱いので、すぐに損傷してしまう。

腱板が修復してもストレッチで再損傷

つまり、損傷している腱板に対して『ストレッチ』を行う事は腱板を損傷させてしまうのだ。

さきほど解説した「人の修復の仕方」を思い出してみよう。

『破壊<修復』の関係にしなければ、改善してこない。

ストレッチを行う事で『破壊>修復』の関係になり、症状が悪化するのだ。

そのため「腱板損傷」に対してストレッチをやってはいけないのだ。

腱板損傷の時に『振り子運動』をやってはいけない。

ポイント

腱板損傷の時に「振り子運動」を行うと損傷している腱板が悪化する。

2つ目のやってはいけない事は「振り子運動」だ。

これは手をぶらぶらさせて、振り子のように動かしなさいという体操だ。

振り子運動

しかし、これは絶対にやってはいけない。

そもそも、前述した通り、「腱板損傷」とは肩甲骨と上腕骨を引き付けられなくなっている状態だ。

簡単に言えば、損傷した腱板がすごく頑張って、なんとか肩をいい位置にとどめている状態である。

そんな状態で「振り子運動」を行ってしまえばどうなるだろうか?

いうまでもなく、腱板に負担がかかるはずだ。

理論的に考えれば、腕は重力にひっぱられている。

そして、振り子運動で遠心力まで働いてしまう。

簡単に言えば、振り子体操は肩に対してひっぱる力や牽引する力が加わってしまうのだ。

振り子運動で遠心力と牽引力がかかる

つまり、「ひっぱる」・「牽引する」という行為は先ほど解説した組織を引きのばす「ストレッチ」と同じ原理である。

したがって、損傷している腱板に牽引する力を加える「振り子運動」を行うと腱板に破壊する力を加え、損傷をよりひどくしてしまうのだ。

そんな理屈にあわないことをやってはいけないのである。

腱板損傷の時に『暴力的に動かす』事はやってはいけない。

ポイント

肩を暴力的に動かす事はインピンジメントを誘発し、損傷している腱板をより悪化させてしまう。

腱板損傷の時にやってはいけないことの3つ目が『暴力的に動かす』事だ。

「痛いなら痛い所まで動かせばよくなる」と勘違いされている方がいる。

このおこないは絶対にやってはいけない。

この理由も腱板の『肩甲骨と上腕骨を引き付ける』作用をしっているれば理解できるはずだ。

腱板損傷を引き起こす原因として、『インピンジメント症候群』がある。

インピンジメント症候群は骨と骨がぶつかる動きをして腱板に傷をつけてしまうものだ。

腱板が機能しないと軸が安定しない

腱板に傷がつくと腱板の機能が低下してしまう。

腱板が働きづらくなれば、肩甲骨と上腕骨を引き付ける力もさらに弱くなる。

そして、肩がさらに不安定になりよりインピンジメント症候群を引き起こしてしまうのだ。

つまり、腱板損傷が起きている肩を動かすことで「インピンジメント」を引き起こす確率が高くなり、痛みがでてしまうのだ。

それが良いことだと勘違いして、動かし続ければ以下のような悪循環に陥ってしまうのは言うまでもない。

肩を暴力的に動かす➜インピンジメントで痛みがでる➜腱板の損傷➜さらに腱板の機能が低下する➜暴力的に動かす➜インピンジメント➜痛み➜やがては腱板断裂へ

これは『破壊>修復』の関係となる。

そのため、腱板損傷の初期に痛い所まで動かす、暴力的に動かすことはやってはいけないのだ。

むしろ、腱板損傷の初期では「アームホルダー」などで肩を安静に保つ事を考えたほうが賢明である。

人には「自然治癒力」が備わっている。

痛みが強くなるような「ストレッチ」や「振り子体操」「暴力的な運動」よりも、アームホルダーで肩を安静に保ち、回復を促した方が100倍良い。

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まとめ

今回は腱板損傷の時に絶対にやってはいけない3つのことについて解説した。

POINT

  • ストレッチは腱板損傷をより悪化させるのでやってはいけない
  • 振り子運動は腱板損傷をより悪化させるのでやってはいけない
  • 暴力的に動かすことは腱板損傷をより悪化させるのでやってはいけない

人には治るメカニズムが備わっている。

つまり、そのメカニズムを邪魔しなければ大抵のものは改善方向に進むことになる。

しかし、「ストレッチ」や「振り子運動」「暴力的に動かす」などの行為を行えば、『破壊>修復』の関係となり改善するものも改善しなくなるのでやってはいけないのだ。

その事だけは覚えておいていただきたい。

※ちなみ腱板損傷を改善させるためには、腱板のトレーニングが非常に大切です。腱板をつくる筋肉を鍛える方法はこちらの記事にて詳しく解説しておりますので、腱板損傷でお困りの方は是非ご覧下さい。

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