自分で言うのもなんですが、この仕事についてから身体の事には人一倍気を使うようになりました。
身体に気を使うようになったのが、25歳の時に健康診断で肝臓の値が正常値の3倍以上になったことがきっかけでした。
お酒は好きですが、何かイベント毎がある時にしか飲んでいなかったですし、心当たりがあるとしたら、その時の生活習慣でした。
当時は職人気質が強く(今もそうですが笑)、リハビリの分野では職場の誰よりも知識をつけたいと思いで、21時に帰宅して、さっと夕飯を食べて、そこからAM3時まで勉強する日々を続けていました。
さらに朝ごはんはコンビニのおにぎり、夕飯はほぼ外食という日々でした。
そのような生活を続けていると、朝の目覚めが悪くなり、お腹の調子も悪くなってきます。
終いにには肝臓の値が3倍以上になり、担のうにポリープが出来るという代償まで受けてしまいました。
この出来事が原因でより健康に気をつけたいという気持ちが芽生えました。
そして私がリハビリの研修の時にスーパーバイザーの先生が言っていた事を思い出しました。
『口腔環境』がよくなければ、リハビリもできない。
これは間違いなく事実です。
口腔環境が良くなければ、ご高齢の方なら誤嚥性肺炎を招いてしまいます。
若年者であれば、噛み合わせの問題で「頭痛」や「肩こり」を招いてしまいます。
それだけ口腔環境は非常に大事です。
そして私自身と言えば、歯の治療歯が非常に多いのです…
これも昔からの私の不摂生が招いた結果…
虫歯になれば治療をすれば良いじゃんという甘い考えが招いた結果です。
そしてこの度また歯を悪くしてしまって、治療過程でものすごい「頭痛」と「肩こり」に悩まされました。
その時の状況を踏まえて、噛み合わせと舌の位置がどう「頭痛」と「肩こり」を招くかを自分の身体で実験して考察したのでご紹介いたします。
治療歯が多すぎて噛み合わせの問題が発生し歯が割れてしまう
詳しいところまでは歯医者様には勝てませんがおおよその歯の解剖学は勉強しているので身体の知識を踏まえて考察はできます。(あくまでも考察ですが)
身体の場合、特に足の骨などは荷重つまり体重が加わる事によって骨が形成されていきます。
その為幼少期はO脚だったのが荷重がかかる事によって、正常なややX脚へと成長します。
過剰に体重がかかり過ぎるとX脚が過剰になってしまいます。
これと同じように歯も成長過程で噛み合う事によって本来の噛み合わせへと成長していくのではないでしょうか?
ですが、現代人は柔らかい物ばかり食べるようになったので顎自体が成長せず、歯がしっかり生えてこないで歯並びが悪くなるそうです。
顎も歯もしっかりと使って負荷を与えてあげる事が大事かと思われます。
また治療歯が多いとどうなるのか?
これはやはりどんな技術がある先生でも、人為的に手を加えるという事は多少なりとも噛み合わせが崩れていく要因となります。
治療歯が多いとそれがより大きな噛み合わせのズレを招くのかと。
それは意識的なものではなく、無自覚で構造的に噛み合わせのズレが生じているはずです。
その状態で、歯をくいしばる事が多いと力学的に負担が集中するところができ、歯が割れてしまうのではないでしょうか?
私の場合は歯磨きをして、フロスをして、マウスウォッシュをして、最後にフッ素で磨き上げるというように徹底しているにも関わらず、虫歯になってしまいます。
おそらく気づかないうちにくいしばる事によって負担がかかった歯にヒビが入り、そこから虫歯になり、また治療歯になってしまうのかと考えられます。
まさに負の連鎖です。
噛み合わせをよくする事が如何に大切なのかを思い知らされています。
なので歯の矯正は幼少期から必要なのでしょう。
このような記事を見つけたのでご紹介しておきます。
歯並びの悪さは、さまざまな部位の不調につながる可能性があります。肩や首のこり、視力低下など、一見「まったく関係のない」と思えるところにまで影響が及ぶのです。
日本では保険適用があるが故に手軽に治療が出来るため、海外よりも歯の大切さに無頓着なようです。
※肩こりも頭痛を招いてしまう原因となってしまいます。肩こりの3大原因についてはこちらの記事にて詳しく解説しておりますので是非ご覧ください。
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誰も教えてくれない肩こりでバキバキになる『3大原因』とは!?
日本人が常に自覚している症状として、常に「腰痛」と「肩こり」が上位を占めている事をご存知だろうか? 症状別にみると、男では「腰痛」での有訴者率が最も高く、次いで「肩こり」、「せきやたんが出る」、女では ...
歯の治療期間中に感じた猛烈な頭痛は舌の位置に原因があった
定期的に歯のメンテナンスに足を運んでいるのですが、最近ヒビの入った歯が増えた上に一本歯のヒビが酷くなった模様でした。
もちろん虫歯にもなっていて即治療歯となりました。
その治療過程で以下の事を体感しました。
- 治療後、仮歯の時期に噛めず肩こりになる
- セラミックの歯の仮付けの時期に猛烈な頭痛になる
- 舌の位置が頭痛を引き起こしていた。本付けで解消に
これらの現象について理学療法士なりに物理学を踏まえて以下のような考察をしてみました。
仮歯で噛めないと片方に頼るので片側の首〜肩が凝る
実際にセラミックの歯をつけるほど、歯の状態が良くなかったのでかなり削られる事になりました。
治療後は仮歯を作ってくださり、セラミックの歯ができるまで使用する事になりました。
深く削られているだけあってやはり強度が弱い仮歯では噛む事がかなり困難でした。
その為仮歯の期間は柔らかい物を食べるか、治療してない側で噛むようにしていました。
しかし、片方ばかりに頼っているとやはり弊害が…
顎の疲れが酷く、噛んでいる側で「肩こり」や「頭痛」が発生…
理由としてはおそらくこのような事が考えられます。
顎を使うときは実は首の筋肉が活動します。
首の筋肉が活動しなければ、頭が安定せず顎を使う事ができません。
また首を安定させるためには肩周りや背中周りの筋肉が活動しないといけません。
つまり片側の顎ばかり使っていると、片側の首〜肩に負担がかかってしまい「肩こり」や「頭痛」を招いてしまうのです。
仮付けのセラミック歯が噛み合わない!噛むと痛みが出てしまう!
しっかり型を取っていただいてから数日経って、良いセラミックの歯が出来上がってきました。
いざ装着するときはメチャクチャしみて痛みが半端なかったです。
そしていざ使用してみると噛めない…
つけてもらった時は噛み合っている感じだったのに…
なぜ?
翌日にすぐに歯の調整をしてもらいましたが、今度はつけた時の全体的な違和感よりも歯の内側に痛みが出てしまいました。
特に左側へすりつぶす時に痛みが出ます。
その翌日にも歯の調整を行なってようやく噛んでも痛みが出なくなりました。
歯医者の先生には大変心苦しいぐらいしつこく伺ってしまい申し訳無い気持ちでいっぱいでした。
しっかり型を取って、しっかりとした歯を作っていただいたのにどうしてこのような現象が起こったのでしょう?
考察ですが、実はこれは足底板つまりインソールを作る時と同じ現象が起きたのかと思います。
インソールを作る際に気をつけないといけないのがその人の動き特に足部がどのように動いているか動作を分析しないと良いインソールができません。
静止立位で型を取って、その型通りのインソールでは実はあまりしっくり合わないんです。
なぜなら人間は動く際、足の形が変形するからです。
少し専門的になりますが、この瞬間に踏ませたり、この瞬間に踏ませなかったりする事で動作時にしっくりくるインソールになるのです。
考察ですが歯も同じだと思います。
顎の運動学があるからです。
人それぞれ顎の動きが違います。
ふつうに噛む時はもちろんのこと、すりつぶす時も人それぞれです。
私の場合は左へ顎を動かすのが得意で、右へ動かすのが苦手です。
つまりインソールと同じで、静的にかたどられた歯では顎の動作時に歯が上手く噛み合わない為、噛めなかったのかと思います。
これは致し方ないことですね。
特に私の場合は治療歯が多く、噛み合わせがより複雑になっているので尚更ですね。
実は舌の位置が激しい頭痛を招いていた!本付けしたら嘘のように解消した!
連日2回も足を運んでようやく痛みなく噛めるようになったと思った矢先、その翌日から猛烈な頭痛が…
そのほかにも背中にも痛みが…
背中はラグビーでタックルをした時に痛めた事があるののでその後遺症がよくでます。
しかし、頭痛は余程のことではでた事がありません。
背中からの原因かと思い背中のケアをすれば良くなるのですが、それでもやはり暫くすると頭痛が出てしまう。
そのような状態に陥ったのです。
やはり噛み合わせが問題なのか?と一瞬脳裏をよぎったのですが、そもそも噛んでいなくても頭痛が出ている状態でした。
噛んでいるからといって頭痛が出るわけではありませんでした。
よくよく考えてみるとまだ仮付けの歯には突起が付いている事を思い出しました。
※汚い口の中の写真で不快にさせてしまうかもしれませんがご容赦ください。
人間というのは慣れるとあまり気にしなくなるのですが、身体は正直なようです。
この突起がある事によって何が起きるかというと『舌』の位置が変わってくるのです。
歯に突起物があると舌に触れて嫌なので、自然と右寄りに舌が移動するようです。
舌は非常に沢山の筋肉で出来ております。
また舌骨と呼ばれる骨に付着しており、この舌骨は首の筋肉にも着いている事になります。
舌の動作を分析すると常に右の位置に移動している状態では、左側の首の筋肉が引っ張られやすくなります。
その持続的な左側の首の緊張が頭部の筋肉を引っ張り、激しい頭痛を招いたのかと考えられます。
たかだか歯に突起物が付いただけなのに、そんな大袈裟な!と思われるかもしれませんが、実際にやっていただければわかります。
常に片側に筋肉を移動させ続ける事がどれだけ大変な事なのかを。
例えれば、靴の中に常に小石が入っていて、しっかりと立つ事が出来ないのと同じです。
本付けするまでのしばらくの間は頭痛に悩ませれましたが、セラミックの歯を本付けした後は嘘のように頭痛がなくなりました。
考察した通り、突起物がなくなり舌が通常の位置に戻ったのが要因かと考えらます。
※実はその後、取り付けられたセラミックの歯が低くかったみたいで、噛み合わせによる偏頭痛や左半身の脱力感などが出てしまいました。噛み合わせによる偏頭痛に対して、私が行った体幹からのアプローチ方法をこちらの記事にてご紹介しておりますので是非ご覧ください。
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体幹の不安定性が偏頭痛を招く原因とは?理学療法士が行った改善法とは?
日本国内で偏頭痛に悩まされている方は非常に多いことでしょう。 身体のケアを提供している私も最近歯の治療を行ってから、左の側頭部に頭痛を感じるようになってしまいました。 最初は歯のかみ合わせの問題かと思 ...
まとめ
今回は私自身の歯の治療の際に生じた激しい頭痛と肩こりの原因を歯の噛み合わせと舌の位置の観点から考察した。
- 歯の噛み合わせは顎の動作によって変わってくる為、治療歯はしっかり調整してもらおう。
- 舌の位置が少しでも片側に寄る事によって、首回りの筋肉の過活動を招き、肩こりや頭痛を引き起こすようだ。
- 日本人は世界の中で歯に無頓着のようだ。綺麗な歯並びは様々な健康をもたらしてくれる。
理学療法士としてお身体のリハビリやケアーに携わらせて頂いているのですが、やはり全体的に症状を捉えていく事が大切です。
例えば肩こりといっても、肩自体に問題を抱えている人もいれば、骨盤・体幹の動きが不足している事が原因である人だったり、手指の使いすぎによる問題だったりと非常に様々です。
歯のトラブルや噛み合わせの問題もあながち馬鹿にしてはいけません。
これは実体験からも言えます。
以前プレジデント誌では、シニア1000人(55歳から74歳の男女)を対象に「今、何を後悔していますか」と尋ねるアンケートを行った(2012年11月12日号)。すると、健康面では、運動不足や食事の不摂生、毛髪の手入れ不足などを上回り、「歯の定期検診を受ければよかった」がトップになった。
肩こりや腰痛などの身体のトラブルよりもやはり歯のトラブルが追々後悔をする人が多いそうです。
また、海外では大学に入るまでに殆どの人が歯の矯正を行なっており、綺麗な歯並びをしているそうです。
見た目だけでなく、歯の大切さを海外では重視しております。
それに比べて日本人は世界でもワースト1に入るほどの歯並びの悪さだそうです。
理学療法士として身体の事を考える日々が続くと『歯』という存在の大切さを身に染みて痛感します。
本当に小さい頃から大切にすれば良かったと…
しかし、もう過ぎてしまった事を嘆いても仕方がありません。
今、できる事を精一杯行なっていく事が大切です。
永久歯は生え変わる事はありません。
そして、歯が噛み合わなかったり、その影響で舌の位置が少しずれるだけで、頭痛や肩こりなどの身体のトラブルが発生してしまいます。
もしお子様がいれば、お金を惜しまずに幼少期から歯の矯正をさせ、綺麗な歯並びを手に入れさせるのも親の愛情ではないかと思います。
今回は私の歯の治療の過程で生じた肩こりや激しい頭痛について考察をしました。
あくまでも考察なので、ご了承ください。
もし私が研究者なら顎の動作を分析して、1発で噛み合う歯を作れる技術を開発する研究を行なっていたかもしれません笑。
現実的にそのような研究は私には向いていないので、頭が良い方が代わりに研究してくれる事を願います。