この記事で分かること
- 鵞足炎が悪化する3つの事が分かります
- 鵞足炎になった時の対処方法が分かります
こんにちは!理学療法士の長尾です。今回の記事では鵞足炎が悪化してしまう3つの原因について解説していきます。
歩いていたり、走っていたりするとなんだか膝の内側でかつお皿の下あたりが痛いなと感じることはありませんか?
それはもしかしたら「鵞足炎」かもしれません。
鵞足炎というのは膝の内側につく筋肉の腱の炎症のことをさします。
一種の膝の内側の痛みです。
多くの方が鵞足炎になってしまうと、まずどうやって治したらよいのか?を考えてしまいます。
ですが、治す方法よりも悪化してしまう原因を知ることの方が大切です。
悪化させてしまう原因さえやらなければ、自然治癒が働き、相対的に回復してくるからです。
今回の記事では膝の内側の痛みである鵞足炎を悪化させてしまう3つの事について詳しく解説していきます。
記事の最後に、鵞足炎になってしまった時の具体的な対処法についてもお伝えしておりますのでぜひ最後までご覧ください。
関連動画:この3つをやると鵞足炎が悪化します【膝内側痛】
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鵞足炎悪化する原因➀:無理に歩き過ぎてしまう
鵞足炎が悪化してしまう原因の1つ目が無理に「歩きすぎ」てしまうことです。
鵞足炎になると、痛みを我慢して無理に歩いてしまう方が多いです。
ですが、鵞足炎の状態で無理に歩いても症状は改善しません。
むしろ痛みが強くなってしまうケースが多いんです。
そもそも鵞足というのは、こちらの膝の内側につく半腱様筋・薄筋・縫工筋の3つの筋肉の腱の集合体です。
鵞足炎は歩きなどの繰り返しのストレスによってこれらの筋肉の腱の集合体に負担がかかり、痛みを引き起こしてしまうものです。
そのため、膝の内側の痛みである鵞足炎になってしまったら、無理に歩く事は得策ではありません。
歩けば歩くほどより膝の内側に負担がかかり、痛みを増強させてしまうんです。
これらのことから、無理に歩きすぎてしまうと、鵞足炎の症状が悪化してしまうのでやめてください。
鵞足炎悪化する原因➁:ストレッチをやり過ぎ
鵞足炎が悪化してしまう原因の2つ目が『ストレッチ』をやり過ぎてしまうことです。
膝の内側の痛みである鵞足炎になってしまうと、多くの方がストレッチをしてしまいます。
実は、ストレッチを行えば行うほど鵞足炎は悪化してしまうんです。
このようにお伝えすると、ストレッチを行えば、筋肉が柔らかくなるので痛みが改善するのではないか?とおっしゃる方がいらっしゃいます。
ですが、その考えは間違いです。
ストレッチを行っても、筋肉は柔らかくなりません。
ストレッチと言うのは、そもそも英語で引っ張る引き延ばすと言う意味になります。
例えば、鶏肉を引っ張ったらどうなるでしょうか?
鶏肉は伸びるどころかちぎれてしまいますよね?
では、なぜ人間の筋肉を伸ばせば柔らかくなるのでしょうか?
柔らかくなるわけではないんです。
先ほどお伝えした鶏肉と同じように、人間の筋肉もストレッチを行えば行うほど、傷がついてしまいます。
では、そんなストレッチを筋肉の腱の傷である鵞足炎に対して行ったらどうなるでしょうか?
もちろん、より筋肉の腱に傷がつき症状が悪化してしまうんです。
これらのことから、無駄にストレッチを行ってしまうと、鵞足炎の症状が悪化してしまうのでやってはいけません。
鵞足炎悪化する原因➂:サポーターを使わないと鵞足炎が悪化します
鵞足炎が悪化してしまう原因の3つ目がサポーターを使わないことです。
膝の内側の痛みである鵞足炎になってしまった時、サポーターを使いたくないとおっしゃる方がいらっしゃいます。
理由を聞くと、膝の筋力が落ちるからとおっしゃる方が多いです。
ですが、この考えは間違いです。
鵞足炎になってしまったら、膝のサポーターを使用するようにしましょう。
確かに、膝のサポーターを長期間使用すると、膝の筋力が落ちてしまいます。
ですが適切な筋トレを行いながら、膝のサポーターを使用すれば、筋力低下を最小限に抑えることができるんです。
それだけでなく、鵞足炎の症状を和らげることができます。
先ほどもお伝えしたように、鵞足炎は膝の内側に着く筋肉の腱の損傷です。
つまり、膝の内側に傷がついている状態です。
仮に腕に切り傷ができた場合、傷を回復させるためにバンドエイドや包帯を巻きますよね?
鵞足炎の時も同じ考えです。
膝のサポーターを巻いて、負担を減らさなければ、歩く負担によって鵞足炎の症状が悪化しやすいんです。
また鵞足は筋肉の腱と、骨と言う違う組織同士がくっつく場所での炎症となるので、治りづらい場所となります。
そのため、何もせずに放置していると、なかなか改善しづらいんです。
これらのことから鵞足炎になってしまったらサポーターを使わないという考えは捨てて下さい。
鵞足炎になった時の具体的な対策
具体的な対策①:歩く量を半分にする
鵞足炎になってしまった時の具体的な対策の1つ目が、歩く量を半分にしましょう。
鵞足炎は、先ほどもお伝えしたように、筋肉の腱が骨にくっつくところでの損傷です。
歩けば歩くほど、損傷がひどくなってしまうので歩く量を減らしたほうがいいです。
具体的にどのくらい歩く量を減らした方が良いのかといいますと、文献によれば、痛みが出た時と比べて、半分の量に減らす方がいいそうです。
歩く量をゼロにしてしまうと筋力低下など様々な不具合が出てしまいます。
ですが、歩く量を半分程度に抑えれば、損傷している部分も修復しつつある程度の負荷を加えることができるそうです。
そのため、鵞足炎になってしまったら、まずは歩く量を半分に減らしましょう。
具体的な対策②:内側広筋を鍛える
具体的な対策の2つ目は、ストレッチを行わず、内側広筋を鍛えていきましょう。
先ほどもお伝えしたように、ストレッチを行えば行うほど、鵞足炎の症状は悪化してしまいます。
そのため、ストレッチを行う代わりに内側広筋を鍛えていった方が有効です。
内側広筋という筋肉は膝を伸ばしきるために必要な筋肉となります。
実は、膝は伸びきることによってぐらぐらせずに安定します。
ですがこの内側広筋が細くなってしまうと、膝が伸びきらなくなります。
膝が伸びきらなくなってしまうと、膝が内側に入りやすくなるんです。
そのことによって膝の内側に負担をかけてしまい鵞足炎を引き起こしてしまいます。
現に鵞足炎になっている方の多くが膝が伸びきっておりません。
そのため、鵞足炎になってしまったら、内側広筋を鍛えて膝が伸びきるようにしていきましょう。
ちなみに、内側広筋の鍛え方は非常に簡単です。
このようなタオルを3秒潰して、内側広筋に力を入れるだけです。
具体的な対策③:サポーターを活用
鵞足炎になってしまったら、サポーターを活用していきましょう。
何度もお伝えしているように鵞足炎は膝の内側の腱の傷です。
そのため、サポーターを着用して、膝の内側への負担を減らしていく必要があります。
お勧めのサポーターはこちらとなります。
こちらのサポーターは、通気性がよく、ベルクロやパテラキャップによって、お皿の動きを安定させてくれます。
軽度な鵞足炎の症状にも役に立つサポーターとなります。
※鵞足炎の痛みでお困りの方は、痛みを改善させるためにぜひ膝のサポーターを使用してみてください。オススメの膝サポーターはこちらにてご紹介しております。
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まとめ
今回は鵞足炎でやってはいけない3つの事について詳しく解説しました。
POINT
- 鵞足炎が悪化する原因の1つ目が歩きすぎてしまうこと
- 鵞足炎が悪化する原因の2つ目がストレッチをしすぎてしまうこと
- 鵞足炎が悪化する原因の3つ目はサポーターで固定しないこと
鵞足炎を治すためにはまずは悪化してしまうことを避けてください。
悪化してしまうことさえやらなければ、自然治癒力によって改善していくからです。
さらに、早く鵞足炎を改善させるためには
- 歩く量を半分にする
- 内側広筋を鍛える
- サポーターを活用する
ことがおすすめです。
鵞足炎は間違った管理を行ってしまうと長引きやすい病気なので覚えておきましょう。
この記事で皆様の膝の痛みが改善されれば幸いです!お大事になさってください。