この記事を読むと分かること
理学療法士の長尾です。今回は、寝ながら行える、膝の痛みの解消法について詳しく解説していきます。
膝が痛い人のお話をうかがうと、
頑張って歩いているのに、膝に筋肉がつかない。むしろ、かえって痛みが強くなってしまった。
とおっしゃる方が多いです。
むしろ、寝たまま太ももの前の筋肉を、鍛えていく方が、膝の痛みが解消しやすいです。
文献によれば、
太ももの前の筋力を改善することによって、膝の痛みが解消されやすい
変形性膝関節症の治療としてのリハビリテーション―運動療法ホームエクササイズの効果―
という報告があります。
そこで今回の記事では、寝ながら行える、3つの膝痛解消方法について詳しく解説していきます。
また、とても膝が痛くて、体操ができないときは、何をしたらよいのか?というご質問にもお応えしておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
関連動画:たった1分やるだけで膝痛解消へ!寝ながら足をあげる超絶効果!歩くよりもまずこれをやれ!【膝痛➀】
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WHY?膝が痛い時に歩きすぎてはいけないの?
まず膝が痛い時に、なぜ歩きすぎてはいけないのか?について解説していきます。
とても重要なことなので、この章はぜひご覧ください。
膝に痛みがある方の多くが、歩いて筋肉をつけようと考えます。
ですが、痛みを我慢して歩きすぎると、実は症状が悪化してしまうのです。
膝に痛みがある時は、膝の中に傷ができています。
そして、腫れが起きてしまうのです。
膝が腫れてしまうと、膝がぐらぐらと不安定になります。
そして、より膝に負担がかかる状態になってしまうのです。
膝に負担がかかる状態なのにも関わらず、頑張って歩いてしまうと、当然、膝の痛みが悪化してしまいます。
実際、現場でも膝が痛いお客様に、「無理に歩かないでください」と指導するだけで、膝の痛みが軽減することが多いです。
これらのことから、膝の痛みがある時は、痛みが落ち着くまで、頑張って歩かないようにしてください。
歩く代わりに、下記でご紹介している体操を行っていきましょう。
膝痛解消法➀:寝ながら膝のばし
膝の痛みを解消するために、まず寝ながら、膝を伸ばしていきましょう。
文献によれば、
変形性膝関節症の方は、一般的に大腿四頭筋の筋力低下が起きている
変形性膝関節症患者における大腿四頭筋の量的・質的分析
との報告がされております。
大腿四頭筋は膝の前にある筋肉の事です。
この筋肉は、膝がグラグラしないように、安定させる役割があります。
しかし、太もも(大腿四頭筋)の筋力低下が起きてしまうと、膝を支えられなくなり、不安定になってしまうのです。
そのため、膝の痛みを解消するために、太ももの前の筋肉である「大腿四頭筋」を鍛えていく必要があります。
解消方法
- 仰向けで寝て下さい。
- 膝の下に厚手のタオルをいれましょう。
- 膝をしっかりと伸ばしていきましょう。
膝を伸ばしても、太ももの前が硬くなっていなければ、効果的に鍛えることができません。
そのため、膝を伸ばす時は、太ももの前が硬くなるまで、伸ばしていきましょう。
ご紹介した膝を伸ばす簡単な体操だけでも、太ももの前の筋肉を、鍛えることができ、膝痛解消につながります。
膝痛解消法➁:ねながら膝のばし+足上げ
つぎに、膝の痛みを解消するために、膝を伸ばしてから、足を上げていきましょう。
膝痛解消①の体操よりも、太ももの前の筋肉を鍛えることができます。
解消方法
- 仰向けで寝て下さい。
- 膝の下に厚手のタオルをいれましょう。
- 反対側の膝はかならず曲げてください。
- 膝をしっかりと伸ばしていきましょう。
- 膝を伸ばしたら、足全体を上げていきましょう。
足を高くあげすぎると、トレーニングの効果が少なくなってしまいます。
そのため、足全体をあげる時は、反対側の膝と同じ高さまでにしてください。
膝が痛い方は、段階的に改善させていかなければいけません。
そのため、膝痛解消法②の体操がしっかりとできるようになってから、次の解消法③を行ってください。
膝痛解消法➂:寝ながら足上げエクササイズ
膝の痛みを解消するための、3つの目の改善方法が、膝を伸ばしたまま、足を上げていくことです。
文献によれば、
足上げの体操は、変形性膝関節症の痛みの軽減に有効である
変形性膝関節症の運動療法ガイド
との報告がされております。
なぜなら、太ももの前の筋肉をしっかりと鍛えることができるからです。
解消方法
- 仰向けで寝て下さい。
- 反対側の膝はかならず立てましょう。
- 膝をしっかりと伸ばしたまま、足を上げていきます。
- 膝を伸ばしたら、足全体を上げていきましょう。
解消法③は簡単そうに見えて、意外に大変な体操です。
無理して行えば、膝の痛みの悪化や腰に負担がかかってしまいます。
そのため、この足をあげる体操がとてもつらい方は、改善法の①と②がしっかりできるようになってから、解消法③の体操を行っていきましょう。
これらの3つの解消法を行う事によって、太ももの前の筋肉が強化されます。
そして、膝の痛みの解消につながるので、ぜひ毎日行っていきましょう。
Q&A:膝の痛みで体操ができないときは?
最後に、お客様からの質問にお応えしていきます。
お客様から
膝が痛くて、体操ができない場合は、何をやったらいいですか?
というご質問をよくいただきます。
回答としては、
「膝のサポーター」で固定して、安静を保つ事から行っていきましょう。
多くの方が、体操やストレッチをすれば、痛みが治ると考えられています。
ですが、痛みが強い時は、体操やストレッチはやるべきではありません。
なぜなら、膝の中の傷をより広げてしまうからです。
痛みが強い時の原則が、安静となります。
安静を保つためには、膝のサポーターを活用することが、非常に効果的なのです。
※変形性膝関節症などの膝の痛みでお困りの方におすすめのサポーターはこちらのサイトにてご紹介しております。膝の痛みを早期に改善させるために、ぜひサポーターを活用してください。
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まとめ
今回の動画は、膝の痛みを解消するための3つの改善方法について詳しく解説しました。
この記事を読むと分かること
- 膝が痛い時は、痛みが強くなってしてしまうので、むりに歩かないことが大切
- 寝ながら、太ももの前の筋肉を鍛えるだけでも、膝の痛みが解消しやすい
変形性膝関節症をはじめとした、膝の痛みでお困りの方の多くが、太ももの前の筋肉が細くなっているのです。
現場でも、太ももの前の筋肉が細くなってしまうことで膝に痛みを訴えられる方をよく目にします。
ですが、太ももの前の筋肉を、無理なく鍛えることによって、膝の痛みを解消している人が多いです。
そのため、今回ご紹介した、寝ながらできる改善方法をぜひ行ってみてください。