この記事を読むと分かること
膝が痛い時ほど正しく歩こうとすると、膝の痛みが悪化してしまう理由が分かります
理学療法士の長尾です。今回は、膝の痛みがある時に「正しい歩き方」をしない方が良い理由について詳しく解説していきます。
膝が痛くて歩けない時、多くの方がこのように考えると思います。
「正しく歩けば、痛みがなくなるのではないか?」と。
ですが、結論からお伝えすると、
結論
膝が痛いときは、正しく歩こうとすればするほど、膝の痛みを悪化させてしまう恐れがあります。
なぜなら、正しく歩くために、必要な条件が満たされていないからです。
必要な条件ってなんだ?と思われるかもしれません。
そこで今回は、膝が痛いとき、なぜ正しく歩こうとしてはいけないのか?その理由や、正しく歩くための必要条件について解説していきます。
また正しく歩くよりも、まずやった方がよいことについても、お伝えしておりますのでぜひ最後までご覧ください。
関連動画:膝の痛みで歩けない!「正しい歩き方を教えてください」という人の末路…それは膝の痛みの悪化です
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膝の痛みがある時に正しい歩き方をしない方が良い理由
膝の痛みがあるとき、正しい歩き方をしない方が良い理由は、膝の痛みが悪化する可能性があるからです。
お客様からの
正しい歩き方を教えてください!
というご意見をたくさんいただきます。
ですが、歩き方を知るよりも、まずは体の機能を改善させた方が良いです。
なぜなら、歩き方というのは、「身体の機能の結果」だからです。
痛みがあるときは、どうしても身体の機能が低下してしまいます。
つまり、膝が痛い時は、痛いなりの歩き方を自然に行っているのです。
身体の機能が低下していれば、正しく歩くことができません
むしろ、正しく歩こうとすればするほど、膝に負担がかかってしまいます。
そして、膝の痛みが悪化してしまうのです。
「正しい歩き方を教えてください!」を例えていうなら、
生後1か月の赤ちゃんを歩けるようにしてくださいと言っているのと同じです。
これは正直言って無理ですよね?
なぜなら、生後1ヶ月の赤ちゃんでは
- 骨がしっかりできていない
- 筋肉がしっかりついていない
- 首が座っていない
など
歩くために必要な能力が足りていないからです。
では、膝が痛くなってしまった人の状態を考えていきましょう。
一度、膝が痛くなると、次のような状態になります。
- 運動量が減り、膝の筋肉が弱くなる。
- 正しく立つことができなくなる。
- 正しく立てないことでバランスが悪くなる。
- 正しく歩くことができなくなる。
もう一度、みなさまにお尋ねいたします。
膝が痛いこと時に、正しく歩くことはできるでしょうか?
これは無理ですよね?
なぜなら、歩くために必要な能力が低下しているからです。
そのため、身体の機能が低下している状態で正しく歩こうとすれば、膝に負担がかかり、痛みを悪化させる原因となってしまいます。
むしろ、低下している身体の機能を鍛えていくことが、正しく歩くための近道となるのです。
正しい歩きをするよりも超大事な3つのこと
膝の痛みがある方は、正しい歩き方をするよりも、今からお伝えする3つのことをやっていきましょう。
その3つが
- 太ももの前の筋肉鍛える
- 正しく立つ
- 膝を保護する
ことです。
それぞれ簡単に解説していきます。
大事なこと①:太ももの前の筋肉を鍛える
膝が痛い時、正しく歩こうとするよりも、大事なことの1つ目が、太ももの前の筋肉を鍛えていくことです。
膝が痛くなっている方のほとんどが、膝の前の筋肉である大腿四頭筋が細くなっています。
大腿四頭筋が細くなってしまうと、膝が伸びなくなるのです。
膝が伸びなくなければ、しっかりと立つことができません。
そして、正しく歩けなくなるのです。
では、どのように大腿四頭筋を鍛えていけば良いのか?と言いますと
寝た状態で、痛くない方の膝を曲げます。
そして、痛い方の膝を伸ばしたまま、足をあげていくだけです。
この体操を10回程度やると大腿四頭筋が強化されていきます。
詳しい方法に関しては、以前こちらの記事にて解説しましたのでぜひご参考にしてください。
大事なこと②:正しく立つ
膝が痛い時、正しく歩こうとするよりも、大事なことの2つ目が、正しく立つことです。
大腿四頭筋を鍛えて、膝が伸びるようになったとしても、正しく立てなければ、正しく歩くことができません。
正しく立つためには、重心を意識する必要があります。
具体的には、以下の図のように、重心線が
- 耳の後ろ
- 股関節の後ろ
- 膝の前
- 足首の前
を通るように立つことが大切となります。
重心を意識して立つようにすれば、正しく立つことができます。
そして、正しく歩くこともできるようになるのです。
そのため、まずは正しく立てるようにしていきましょう。
大事なこと③:膝を保護する
膝が痛い時、正しく歩こうとするよりも、大事なことの3つ目が、サポーターで膝を保護することです。
膝の痛みが強い時は、膝がしっかりと伸びなくなります。
そして、正しく立つことができません。
正しく立てなければ、正しく歩くこともできないのです。
そのため、膝の痛みが強い時は、サポーターで固定して膝を保護することが最善となります。
※膝の保護にオススメの膝のサポーターはこちらにてご紹介しております。歩く時に膝の痛みが強い方はぜひこちらのサポーターをご活用ください。
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まとめ
今回は、膝の痛みがある時に「正しい歩き方」をしない方が良い理由について詳しく解説しました。
POINT
正しく歩こうとしてはいけない理由が以下の2つです。
- 膝の痛みによって、歩くために必要な能力が低下しているから
- 必要な能力が低下している状態で、正しく歩こうとすれば、膝に負担がかかり、痛みを悪化させる原因となってしまうから
膝が痛い時、正しく歩いた方が良いのでは?と思われるかもしれません。
しかし、痛い時は痛いなりの歩き方しかできません。
そのため、正しく歩こうと思うよりも、まずは正しく歩くために必要な能力を改善することから始めていくことが大切となりますので覚えておきましょう。
※正しく歩くためにも、まずは太ももの筋力強化が重要となります。太ももの筋トレ方法はこちらの記事にて解説しておりますので是非ご参考にしてください。
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