『腸脛靭帯炎』初期に行うべきテーピングと改善に対する考え方を知ってるかい?

投稿日:2019年11月25日 更新日:

腸脛靭帯炎テーピングアイキャッチ

膝の痛み

この記事はこのような方にオススメ

  • 走ると膝の外側が痛くテーピングの方法を知りたい方。
  • 腸脛靭帯炎の改善方法を知りたい方。
  • なかなか腸脛靭帯炎が改善されない方。

マラソンランナーの方で練習をし過ぎてしまい、腸脛靭帯炎いわゆるランナーズニーになってしまうと改善が難しい場合がある。

その痛みを和らげるのにテーピングが非常に役に立つ。

しかし、膝の構造と機能を理解せずにテーピングを行ってしまうと症状を和らげるどころかただの邪魔になってしまうだけになってしまう。

今回は腸脛靭帯炎の初期に行うべきテーピングと腸脛靭帯炎を改善する為の考え方を詳しく解説していく。

腸脛靭帯炎初期に行うべき改善方法の考え方を解説

腸脛靭帯炎の原因に関する記事でもお伝えしたように、腸脛靭帯炎は大腿骨の外側上顆と腸脛靭帯が擦れてしまう事によって生じる。

その為炎症が根底にあり、その影響で痛みが出てしまう。

つまり腸脛靭帯に傷ができているという事を認識しておかなければならない。

その腸脛靭帯にできた傷、つまり炎症を改善させる為には

  • 患部を休ませる。
  • 膝にかかる物理的な負担を減らす。

という事が大切となる。

これは手に切り傷ができた時にバンドエードを貼って休めさせて自然治癒を促す事と同じ考えである。

以下に腸脛靭帯炎初期の炎症を改善していく為の「考え方」を解説していく。

患部を休ませる方法

腸脛靭帯炎になってしまわれる方の多くはオーバーユースつまり使いすぎによって症状を悪化させてしまっている。

その為、腸脛靭帯に傷が言えるまで休ませなければならない。

しかし、この休ませるという事が非常に難しい。

日本人の多くが

  • 練習をしなければパフォーマンスが低下する。
  • 痛くても練習を続ければ良くなる。
  • 休む事自体が悪である。

などの間違った考えを持っている方が多く、身体を酷使してしまいがちである。

間違いなく言えることは、休む事も練習の一環だと言うことを頭に入れておかなければならない。

腸脛靭帯炎が生じている患部を休ませる為には、もちろんの事、今行っている競技を休む事が大切である。

もしくは症状が軽度であればその競技の練習の負荷量を減らしていくべきである。

またはテーピングを行なって競技によって膝にかかる負担を軽減していくという事も一つの選択肢として考えるべきである。

何度も言うようだが、痛みを我慢して練習を続けるのは愚の骨頂である。

痛みを増悪させ、しまいにはその競技の選手生命まで短くなってしまうからだ。

休ませて自然治癒を促すという事を行っていく事が一番重要である。

その為、必ずしもテーピングを行なったからといって症状が改善すると言うわけではないので頭に入れておこう。

膝にかかる物理的な負担を減らす方法

以前こちらの腸脛靭帯炎になってしまう原因の記事にて、腸脛靭帯が生じてしまうメカニズムについて解説した。

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簡単に説明すると、膝という関節は股関節や足関節の影響を非常に受けやすい関節である。

つまり、股関節や足関節に硬さや関節の機能不全が生じていれば、必然的に膝に負担がかかり、組織が損傷する事によって膝の痛みを誘発してしまう事になる。

これらの股関節や足関節の動きや機能を改善しなければ、膝関節への物理的な負担が軽減しないのである。

膝ばかりアプローチをしても症状が改善されない方は、もしかすると股関節や足関節にも問題があるかも知れない。

詳しくは腸脛靭帯炎になってしまう原因の記事を読んでいただければ幸いだ。

ここまでのまとめ

  • 腸脛靭帯炎の痛みが強い時期の考え方としては膝をテープでサポートし、それに加えて股関節や足関節の柔軟性を改善していく事が大切 。
  • 膝への物理的な負担をどのように改善していくかが鍵となる。

腸脛靭帯炎になった時に行うべきテーピング方法

この項目では腸脛靭帯炎で膝の外側に痛みがある時に行うテーピングの方法を解説していく。

使用するテープは『キネシオテープ』となる。

このキネシオテープはあくまでも筋肉の補助や動きの誘導に使うものである為、関節を固定する際には適していないのでその点だけは注意いただきたい。

テープを貼る前に知識の確認をしておく必要があるので以下の順で解説していく。

  1. 腸脛靭帯と膝の解剖・機能の知識
  2. テーピングを行う前の検査
  3. 膝に対するテーピングの方法
  4. 距骨下関節(踵の関節)に対するテーピング

※柔YAWARAが動画の中で腸脛靭帯炎の初期に行うべきテーピングの方法を解説しております。YouTubeでは柔YAWARAによく寄せられるお身体のトラブルについて、それを解消するためのエクササイズを定期的に紹介しておりますので、是非チャンネル登録もよろしくお願いします。



腸脛靭帯と膝の解剖・機能の知識

膝関節の構造的に腸脛靭帯は補助的に下腿の外旋を行う。

※下腿の外旋というのはこのような動きとなる。

下腿の外旋

さらに言えば、下腿の内旋が入ると腸脛靭帯は伸びて突っ張ってしまう。

その為、腸脛靭帯と大腿骨の外側上顆が擦れやすくなるという事を頭に入れておこう。

下腿内旋で腸脛靭帯が突っ張る

股関節屈曲 40° で 43.5 ± 3.4°で腸脛靭帯が大腿骨の外側上顆を乗り越えるとされている。

股関節伸展 10° での膝関節屈曲角度は 23.7 ± 3.3°、屈曲 0° で 29.1 ± 3.5°、屈曲 20° で 35.2 ± 2.1°、屈曲 40° で 43.5 ± 3.4°、屈曲 60° で 51.4 ± 4.7° となり、5 条件では全ての条件間で股関節の屈曲角度が大きくなるほど ITB が大腿骨外側上顆を乗り越える際の膝関節屈曲角度が有意に大きくなることが認められた (p<0.005=0.05/10)。

引用:下肢関節肢位と腸脛靭帯の位置に関する研究

POINT

  • 腸脛靭帯は補助的に下腿の外旋を行う。
  • 下腿の外旋肢位では腸脛靭帯が緩み負担が減る。
  • 下腿の内旋肢位では腸脛靭帯が緊張し硬くなり負担が増加する。

実はこの下腿の外旋は踵からでも誘導可能である。

距骨下関節と呼ばれる踵の関節が回外という動作を行うと下腿が外旋され、腸脛靭帯に負担がかかりづらくなるのだ。

これらの構造を踏まえて以下のテーピングを実践していただきたい。

テーピングを行う前の検査方法

注意していただきたいのはキネシオテープはあくまでも動きの誘導に使うものであることだ。

キネシオテープを貼って今から紹介する3つの検査項目で膝の動きが軽くなるようならばこのテープの方法はあなたの症状に適しているという事になる。

その為、まずは3つのチェック項目をおこなっていこう。

検査1:膝の曲げ伸ばし

まずは立った状態での膝の曲げ伸ばしの軽さをチェックしましょう!

膝の曲げ伸ばしの検査

検査2:ランジ

次に足を一歩前に出した時の軽さのチェック。痛い人は軽く行いましょう。

ランジ検査

検査3:片脚立位

片足立ちを行い、身体の安定性を確認する。

腸脛靭帯炎になってしまう方の多くは身体が内側に倒れ、腸脛靭帯を突っ張らせている場合がある。

返却立位

膝に対するテーピングの方法

いよいよキネシオテープを貼っていく。

この時角を切っておくと剥がれづらい。

角を丸く切る

方法1:腸脛靭帯の保護テープ

  • 股関節40度ぐらいにまげ膝を45度付近まで曲げる。※ 腸脛靭帯が乗り越える位置である。
  • 下腿を内旋させて、あえて腸脛靭帯を張らせておく。
  • 無理に伸ばしすぎずに貼っていく。
  • 下腿は外旋がいいという方がいるのだが、それで貼ってしまうと本来下腿の内旋を行いたいところの動きが制限されてしまい、他の場所で痛みが出やすくなるので敢えて内旋させた状態で貼っていく。

※下腿をニュートラルに戻した時、腸脛靭帯を浮かせて擦れづらくするイメージを持つといい。

腸脛靭帯保護テープ

方法2:下腿外旋誘導テープ

  • 下腿を内旋させて貼っていく。
  • 下腿に対して垂直にテープを貼っていく。
  • 外側ハムストリングスにかかるように貼っていく。

※ 腸脛靭帯はあくまでも下腿の外旋の補助である。主に行っているのは外側ハムストリングスになる。外側ハムストリングスを補助するイメージでキネシオテープを貼ろう。

下腿外旋テープ

この状態で再び上記の検査を行う。

検査項目の片足立ちがまだ不安定な人は以下にご紹介する距骨下関節(踵の関節)に対するテーピングをを行おう。

距骨下関節(踵の関節)に対するテーピングの方法

前述したように距骨下関節(踵の関節)に対するテーピングを行う事によって下腿を外旋させ、腸脛靭帯を休めさせる事ができる。

テープの方法

  • 10cmに切ったテープを使用する。
  • アキレス腱にかからないように踵の外から内側にテンションをかけながら貼っていく。

距骨下関節のテーピング

この状態で再び上記の検査(膝を曲げ伸ばし以外の検査)を行う。

安定性の低下やふらつきが増強するようなら、このテープは行わないようにしよう。

ここまでのまとめ

  • テーピングは①腸脛靭帯の保護②下腿の外旋誘導テープにて腸脛靭帯への負担を軽減する。
  • ①②のテープをしても片脚立位などの安定性がまだ悪いようなら、③距骨下関節を誘導するテープをして下腿の外旋を促す。

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※腸脛靭帯炎(ランナーズニー)になってしまった膝を改善していくためのエクササイズをこちらの記事にてご紹介しております。ぜひご参考までに御覧ください!

腸脛靭帯炎テーピングアイキャッチ
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腸脛靭帯炎初期に行うテーピングと改善の為の考え方まとめ

今回は腸脛靭帯炎初期に行うべきテーピングの方法と改善の為の考え方について解説した。

POINT

  • 腸脛靭帯は下腿の外旋の補助の役割をしており、下腿の外旋で緩み、内旋で緊張する。
  • 腸脛靭帯が緊張している状態では傷ができやすく痛みが起きやすい。
  • テーピングは①腸脛靭帯の保護②下腿の外旋誘導テープ必要であれば③距骨下関節を誘導するテープを巻くと良い。

腸脛靭帯炎に関するテーピングは色々あるが、果たしてそれが本当に効果があるのかをまず調べないといけない。

着用して膝の動きが阻害されればそのテーピングは効果がない。

テーピングをして関節が動きやすくなり、痛みが軽減する巻き方が理想である。

まずは本当に腸脛靭帯炎なのか?を調べて、身体のメカニズムに合わせたテーピングを行っていく事が大切である。

訂正:2019/12/05

長尾 龍男
この記事を書いた人 : 長尾 龍男

愛知県岡崎市在住。整体院柔YAWARAを設立した理学療法士。柔YAWARAにて関節のトラブル由来の肩こりや腰痛、膝の痛みのケアを提供しております。その傍、「理学療法士」として整形外科で培った知識を活かして、『障害の原因』や『予防方法』『身体のメンテナス・ケアのやり方』をこちらのメディアにてご紹介しております。僕の想いはただ一つ。【僕の技術によって皆様の「お身体」のトラブルが改善し、より良い状態になっていただく事。】 ※より詳しいプロフィールや僕の想いは運営者情報もご覧ください。

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